男はつらいよ…自信満々に夫を《断罪》する”モラハラ妻”の出現で離婚急増中!その「ありえない振る舞い」 とは
コロナ禍以降、生活スタイルの変化に伴って夫婦の時間が増えた結果、熟年離婚が相次いでいる。離婚の原因を紐解いてみると、夫婦関係のほんのささいな不満に根ざしていることも少なくない。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 本連載では、離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた著者の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』(岡野あつこ著)より一部抜粋・再編集して、夫婦関係におけるトラブル回避のためのノウハウをお届けする。 身近な人間関係に対するコミュニケーション技術は夫婦間の問題のみならず、職場や家庭、子どもや介護にまつわる悩みの解決にも役立つはずだ。 『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』 連載第4回 『「男女平等社会」が生んだ闇…令和に《無意識モラハラ夫》が急増している衝撃の理由』より続く
「不器用な人」が増えた
家庭を壊さない範囲でストレス解消の手段として「割り切って遊ぶ人」が減ったもう一つの理由は、「不器用な人」が増えていることにあると思っています。 かつてと比べて、離婚相談に来る人の大半は「真面目な人」ばかりです。 一生懸命に仕事をして、家事も子育てもやっている。不倫もしていない。DVもない。そんな人たちが「もう夫婦関係を続けられない」と言って、続々と離婚相談に訪れています。 こういう真面目な人は、物事を論理的、合理的に考える傾向があります。大学受験や、就職後の仕事を通じて、合理的な考え方や行動を求められてきた、という面も大きいでしょう。そのため、人間関係、夫婦関係についても、論理的、合理的に捉えがちです。その結果、社会の倫理観に基づいて、相手の行動の「善悪」を判断しようとします。 いまは「家事は男女で平等に負担すべきだ」という考え方が「社会一般の倫理観」となっていますので、妻のほうも「うちの夫は家事をしない、だからダメ人間だ」などと「断罪」しがちです。
「白黒はっきりつけようとする」
しかも自分の判断は「社会一般の倫理観」に照らした論理的、合理的なものだと思っていますので、本人は自信満々です。あちこちで「うちの夫はダメ人間だ」と言いふらしますし、本人に面と向かって言うこともあります(これがエスカレートしたものが妻側からの「モラハラ」でしょう)。 男性が女性に対して「うちの妻は家事をサボるからダメ人間だ」と「断罪」することもあります。 このように、何かしら人間関係のトラブルが起きると「白黒はっきりつけようとする」人がすごく増えたと感じます。 『「夫のモラハラ」は「妻側にも原因」があった…夫婦仲に亀裂を生み「夫のモラハラを理由に」離婚する女性の《ある特徴》とは』へ続く
岡野 あつこ(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー)