尾道観光大使に過去最多の288人 意欲示せばほぼ無審査、ポルノ凱旋ライブで注目
広島県尾道市は、市の魅力を県外でPRする11期目の「尾道観光大使」に過去最多の228人を任命した。観光大使は著名人か公募で選ばれた人が就くのが一般的だが、尾道では意欲を示した人がほぼ無審査で務めている。 大使は市立美術館などの入館料の優待券が付いた名刺を配り、尾道への来訪を促す。8月から1年間の今期は前期からの継続が208人、新規が20人。居住する地方別では中国125人(うち県内118人)、関東71人、近畿17人などと続く。審査は反社会的組織に属さないかなどの確認で済ませた。 市観光課は昨年、当て字で「観光大志」としていた名称を分かりやすい「大使」に改定。これに加え、今夏にあったロックバンド「ポルノグラフィティ」の凱旋(がいせん)ライブで注目が集まり、任命人数の増加につながったとみる。 山本淳課長は「尾道を応援したいという人が増えた」と喜び、「ふるさと納税の増額にもつながってほしい」と期待を寄せる。 一方、観光の宣伝役を巡っては、尾道観光協会も昨年、「ミス尾道」を「尾道観光親善大使」に改称した。似た名称で混同される懸念もあったが、山本課長は「特に批判的な声は届いていない」としている。
中国新聞社