日本の歌を日本語で涙、ダウン症のある娘と見学したペルーの日系人学校での出来事
ペルーの日系人学校を娘とともに見学した
そして、ペルーでは、子どもたちから、大人の私たちが教わったことも多かった。 のんちゃんの通っている学校を見学させていただけることになり、リマ市内にあるラ・ビクトリア日系人学校を訪れた日のことだった。 1948年に開校したこの学校には、小学校から高校までの、日系人だけでなく、ペルー人の子どもたちも通っている。校長先生が時間をとって、かなり丁寧に歓迎してくれ、日本人を尊敬していること、教育機関に許可を得て、日本語教育と日本文化を教えていることなど、私たちに話してくれた。校長先生が以前に出席された南米ラテン会議の場でも、日本人の礼儀正しさや、責任感、真面目さは尊敬に値すると大きな話題になっていたということまで教えてくれた。 そして、娘に「今日は来てくれてありがとう」と、“感謝”と書かれたトートバッグを手に取りながら、リマの日本文化会館で先日、各学校の先生が集まり「感謝」をテーマに意見を交わしたこと、「感謝」について各自の学校で子どもたちに話をしたことなどを話してくれた。日本が海外でどのように見られているのか、娘にとっては初めてで新鮮だったはずだ。娘は度々お辞儀をしながら少し照れ臭そうに校長先生の話を聞いていた。 ダウン症のある子どもはこの学校にいるのか校長先生に聞いてみると、自閉症のある子は(親が手配した付き添い人と一緒に)通っているが、ダウン症のある子は一人もいないとのこと。リマ市内にはダウン症のある子だけが通う別の学校のような場所があるそうだ。ペルーダウン症協会のウェブサイトによると、ダウン症のある生徒が通常の学校に入学するのはわずか1%とのこと。ちょっと寂しい気がした。 校長先生とご挨拶させていただいた後は、実際に生徒たちのクラスを案内された。 ちょうど日本文化の授業中だったのんちゃんのクラスに許可を得てお邪魔させていただいた。子どもたちは、折り紙や、ソーラン節などを楽しそうに学んでいた。