米中外相、首脳同士の対話を調整 国務長官、南シナ海の行動懸念
【ニューヨーク共同】ブリンケン米国務長官と中国の王毅外相は27日、国連総会が開かれているニューヨークで会談し、首脳同士の意思疎通の重要性を確認した。バイデン大統領と習近平国家主席の電話会談や、11月の国際会議に合わせた対面会談を調整。ブリンケン氏は同時に、フィリピン船妨害など南シナ海での中国の危険な行動に強い懸念を表明した。 ブリンケン氏は王氏との会談後に記者会見し「数週間、数カ月内」に米中首脳が対話することを期待すると述べた。 ブリンケン氏は台湾海峡の平和と安定維持の重要性を強調。ウクライナ危機に関し、中国がロシアの国防産業を支え、侵攻を永続化させていると強く訴えた。王氏は南シナ海や台湾を巡り譲歩しない姿勢を示し、ウクライナを巡る批判にも反発したとみられる。 ブリンケン氏は会談後の単独記者会見で、中国政府が和平を望むと言いながら、兵器生産に使える電子部品などの対ロ輸出を自国企業に許しているのは「筋が通らない」と批判した。
会談では、軍同士の対話継続や人工知能(AI)のリスク管理も議論した。