京都にあった「幻の巨大寺院」藤原道長創建の法成寺 「廃寺印」グッズに
藤原道長が創建した幻の巨大寺院「法成寺」を取り上げた「廃寺印」を京都市考古資料館(上京区)が発行した。境内で用いられた特別な瓦「緑釉(りょくゆう)瓦」などを御朱印風のデザインにあしらい、平安時代の摂関政治の最盛期を象徴する存在を紹介している。 法成寺は1020年、道長が自邸横に創建し、息子・頼通による平等院のモデルとされる。現在の荒神口通、広小路通、寺町通、河原町通に境内を広げたが、1331年に廃絶したという。 廃寺印(縦14・9センチ、横10・5センチ)は、寺院跡地に近い京都迎賓館(上京区)で見つかった緑釉瓦2種の拓本を配する。緑釉瓦は平安宮大極殿などに使用が限られたが、法成寺金堂の屋根を葺(ふ)いたという。添付の説明資料では「瓦光て空の影見え…」(栄花物語)と記す逸話も伝える。 廃寺印は現在失われた京都の寺院を紹介するグッズで、今回が第2弾。1枚300円。500枚を京都市考古資料館で提供している。