「JAIAカーボンニュートラル促進イベント in 東京」 丸の内エリアで最先端の輸入電動車を一挙展示
■ 二輪、四輪計12社37台が東京・丸の内エリア集結 JAIA(日本自動車輸入組合)は、東京・丸の内エリアでJAIA会員企業の輸入電動車のラインアップを展示する「JAIAカーボンニュートラル促進イベント in 東京」を11月14日~15日の10時~19時に開催している。 【画像】11月15日限定で設置された行幸通りの会場マップ 今回のイベントは、2021年の東京、2022年の大阪、2023年の神戸に続く4回目の開催。「カーボンニュートラルの実現」をテーマに、東京の中心部である丸の内エリアの行幸通りをはじめ、丸の内仲通りに面した丸ビル屋外スペース、KITTEテラス(屋外)、東京ビルTOKIAガレリアといった複数会場を利用して、JAIA会員企業の輸入電動車の豊富なラインアップを展示。あわせて、充電インフラ、バッテリ・リサイクルなどの事業者も参加し、電動化を推進していく上での課題を意識したイベントとすることで、日本の電動車市場の活性化に貢献していきたいとしている。 メイン会場である行幸通りは1日のみのイベントとなり、JAIA会員企業8社計17台の世界最先端の電動車を展示。加えて、イベントの後援団体である2025年日本国際博覧会協会による大阪・関西万博ブースも出展している。 丸ビル屋外スペースでは6社8台、KITTEテラス(屋外)では4社10台(うち2台は二輪)、東京ビルTOKIAガレリアでは二輪2台を展示。全会場で、計12社37台の幅広い多様なラインアップが展示されている。 なお、11月16日には、一般の参加者を主な対象として自動車評論家らの運転による電動車同乗試乗会も予定されている。 行幸通りの展示車両 行幸通りには、アウディ「Q6 e-tron quattro」、BMW「iX2 xDrive30 M Sport」「iX5 Hydrogen」「i5 M60 xDrive Touring」、BYD「アット 3」「ドルフィン」「シール AWD」、ヒョンデ「アイオニック 5」「コナ N Line」「ネッソ」、ジャガー「I-TYPE 6」、メルセデス・ベンツ「EQS 450+」「G 580 with EQ Technology」、MINI「カントリーマン SE ALL4」、ポルシェ「タイカン ターボ クロスツーリズモ 東京マラソン仕様」「99X Electric」、フォルクスワーゲン「ID. Buzz」の8社17台を展示。後援団体である2025年日本国際博覧会協会による大阪・関西万博ブースも出展されている。 丸ビル屋外スペースの展示車両 丸ビル屋外スペースには、アウディ「Q4 Sportback e-tron S line」、BMW「i7 M70 xDrive」、ヒョンデ「アイオニック 5」、マクラーレン「アルトゥーラ スパイダー」、メルセデス・ベンツ「EQE 350」(15日のみ)、「G 580 with EQ Technology」(16日のみ)、メルセデス・マイバッハ「EQS 680 SUV」、ポルシェ「マカン 4」「タイカン」の6社8台を展示。 KITTEテラス(屋外)の展示車両 KITTEテラス(屋外)には、BMW「iX M60」「i5 M60 xDrive」「XM Label」「CE 02」「CE 04」、メルセデス・ベンツ「EQB 350」、テスラ「モデル 3」「モデル Y」、ボルボ「EX30」「EX40」の4社10台(うちBMWの2台は二輪車)を展示。 東京ビルTOKIAガレリアの展示車両 東京ビルTOKIAガレリアには、Goccia「PEV600」の二輪車2台を展示。また、電動商用車に関わる展示のほか、充電インフラやバッテリ・リサイクル事業者、自動車整備人材関連など、電動化に関わる事業者が出展している。 ■ 拡大する多種多様な輸入電動車市場 11月15日に行なわれたオープニング式典では、日本自動車輸入組合 理事長 上野金太郎氏があいさつ。「JAIAは輸入電動車の普及促進を図るべく、2021年に東京で実施したイベントを皮切りに、2022年には大阪、2023年には神戸で、電動車の認知度向上を目的としたイベントを実施いたしました。そして2024年は日本の中心である丸の内エリアで、皇居と日本の表玄関である東京駅を結ぶ象徴的な空間である行幸通りをメイン会場とし、丸の内仲通りに面した丸ビル屋外スペース、KITTEテラスの屋外スペース、東京ビルTOKIAガレリアといった複数の会場を利用しまして、このエリアを1つの大きな面としてとらえ、世界に情報発信すべく実施いたします」と、イベントの概要を紹介。 「本イベントは本日と明日の2日間、10時から19時の予定で開催をいたします。従来の私どものイベントは17時までとしておりましたが、今回は丸の内エリアの方々をはじめ、より多くの方にお仕事帰りにもぜひお立ち寄りいただきたいという気持ちから、このような工夫をいたしました」と、多くの人が参加できるようにイベントの開催時間を延長したと話した。 また、上野氏は輸入電動車市場の動向についても触れ、JAIAの輸入電動車のラインアップは2020年10月時点で10ブランド20モデルだったものが、2024年6月末時点では17ブランド136モデルにまで拡大し、小型モデルから大型モデルまで幅広くとりそろえ、SUVやラグジュアリーモデル、スポーツタイプなど、多種多様なラインアップでユーザーの選択肢が広がっていると説明。2024年上半期の輸入EVの登録台数は前年比プラス16.7%の1万785台と初めて1万台を超え、2024年10月のEVシェア率は12%と1割以上を輸入EVが占める結果になったと紹介し、「本イベントで輸入電動車のラインアップ、魅力、価値を存分にご体感ください」と述べた。 続けて来賓あいさつが行なわれ、経済産業省 製造産業局 自動車課 課長 伊藤政道氏が登壇。「広く一般の方々に電動車の魅力をお伝えすることを目的とした本イベントは、国内外への情報発信にふさわしい場としまして、2023年神戸に続き、2024年は東京・丸の内という場所での開催ということで、ユーザーに対して輸入車の魅力だけでなく、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの重要性を訴求する観点からも大変意義が大きいものと考えております。電動車などの多種多様な魅力ある自動車がわが国の自動車市場に彩りをもたらしつつあります。消費者の選択肢が増えれば、日本の自動車市場全体が活性化していくのではないかと考えているところです。引き続き、日本の消費者にクルマを選ぶ楽しさを提供いただきまして、わが国の自動車産業の発展に貢献いただくことを期待しております」とあいさつした。 国土交通省 物流・自動車局次長 久保田秀暢氏は「自動車分野のカーボンニュートラル、カーボンフリーは、自動車の安全、安心、環境を守るという意味で非常に重要な分野になってございます。2023年は日本で約3万台の電気自動車が販売されたということですが、そのうちの約4割となる1万1000台ほどは輸入車ということで、JAIAの皆さまの努力で日本での電動化がどんどん進んでいくということかと思っております。われわれ国土交通省といたしましては、こういった電動化を進めるということは非常に重要だと考えております。関係省庁と連携しながら、税制や商用車の導入促進、充電設備の充実といったものも進めているところです。また、高校生の職場体験イベントといったものを開催しておりますし、3月には働きやすい職場ガイドラインというものを作り、自動車整備士が働きやすくて魅力のある職場作りを、皆さまと協力しながら進めているところです。電動車という新しいクルマ、未来のクルマがあるということを若い人たちにも訴求して、示していくということも重要な仕事だと考えています」とあいさつした。 東京都 産業労働局 産業・エネルギー政策部 部長 米澤鉄平氏は「東京都では2050年までのゼロエミッション東京の実現を掲げ、2030年に都内で新車販売される乗用車をすべてEVをはじめとした環境に配慮した車両にすべく取り組みを加速しております。ゼロエミッションビークル“ZEV”の購入に対して補助を行なっているほか、ZEVの普及に欠かせない充電インフラについても充電器の設置に対する補助を行なっております。急速充電器の設置も進めており、本年度はこの会場近くの東京駅丸の内南口付近に150kWhの超急速充電器を2機設置いたしました。本日のイベントは、カーボンニュートラル社会に向けた電動車市場の活性化につながるものであり、都が進めるゼロエミッション東京の実現に向けても大きな後押しとなるものと考えております。都といたしましても、日本自動車輸入組合をはじめ、イベントに参加されている多くの皆さまと連携し、引き続きZEVの普及を進めてまいります」と、出席できなかった東京都産業労働局長 田中慎一氏からの祝辞を代読した。
Car Watch,編集部:北村友里恵