【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…9月第3週の「米国経済」の動き
経済見通し…失業率大幅引き上げで、今後の悪化を示唆
四半期に1度公表される経済⾒通しでは、実質GDP成⻑率(10~12⽉期の前年⽐伸び率)の⾒通しが6⽉時点(前回)からおおむね据え置かれました(図表6)。 2024年は6⽉時点の+2.1%から+2.0%へ⼩幅に下⽅修正、2025年、2026年は+2.0%に据え置きとなったほか、新たに⽰された2027年も+2.0%との⾒通しが提⽰されました。 失業率(10~12⽉期の平均)の⾒通しは、2024年が6⽉時点の4.0%から4.4%へ⼤幅に引き上げられたほか、2025年、2026年もそれぞれ+0.2%引き上げられました。2024年に限ってみれば、失業率は8⽉の雇⽤統計で⽰された4.2%から、今後悪化することが⽰唆されています。 インフレについては前述のとおり、声明⽂で「依然としてやや⾼⽌まりしている」との表現が⽰されているにもかかわらず、2024年、2025年のPCEデフレーター及びコアPCEデフレーターの⾒通しは下⽅修正されました。これは失業率の⾒通しを悪化⽅向に修正した点を反映したものとみられます。 今回のFOMCで最⼤の焦点であったドットチャート(FOMC参加者の政策⾦利⾒通し)では、2024年末の政策⾦利(中央値)が4.375%と、6⽉時点(5.125%)から▲0.75%下⽅修正され、年内残り2回(11⽉、12⽉)の会合で計▲0.50%の利下げが⽰唆されました(図表7)。 また、2025年に追加で▲1.00%の利下げが⽰唆されたことで、今回の▲0.50%利下げを含めると、2025年末までの利下げ幅は▲0.75%拡⼤したことになります。パウエルFRB議⻑は今回の決定について、「後⼿に回らないという決意のサイン」と述べました。 また、「労働市場は軟化しつつもしっかりしている」と評価しながらも、「緩和が遅れれば労働市場を過度に弱めかねない」、「労働市場の減速を注視する必要がある」と述べており、今回の▲0.50%利下げは労働市場の悪化に対する予防的な対応といえます。 東京海上アセットマネジメント ※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…9月第3週の「米国経済」の動き』を参照)。
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