「欧州だとミスして謝る人はほとんどいません」吉田麻也が“悪しき習慣”と断言…日本人が試合中にやってしまう言動とは?
吉田麻也がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「吉田麻也の切り替えて行こう!」(毎週土曜9:30~9:55)。吉田麻也が“何があっても切り替えて行こう!”というDFならではのスローガンを掲げ、最新のニュースやリスナーからのメールに鋭く反応していく番組です! 7月27日(土)の放送では、スポーツをする子どもの指導法について語りました。
<リスナーからのメッセージ> 「私の息子もサッカーをしていますが、気が小さく、試合や練習中にミスをすると『ゴメン!』とすぐに下を向いてしまいます。それを見るたびに、心のなかで“謝る前にボールを取り返しに行け!”と思います。サッカー素人の私がプレーに口を出すのは良くないでしょうか?」 吉田:“親の声かけ”というのは、子どもがスポーツをするうえで非常に大事だと思っています。そして、僕は日本のスポーツにおいて、ミスをして「ゴメン」と謝る文化は変えたほうがいいと思っているんですよね。 というのも、欧州だとミスして謝る人はほとんどいません。「ゴメン」と言うってことは、他の選手のためにプレーしていて“うまく合わせられなくてごめん!”ということなんですよ。でも、海外の選手たちは“自分がうまくなる”という主軸のもとにプレーしているので、ミスしたときも「ゴメン」ではなく“チクショー! やっちまった"“なんでミスをしてしまったんだ!”と、ベクトルが自分に向いているんですよ。 もちろん、試合後に「迷惑をかけてゴメン」とみんなに声をかけるのはいいんですけど、試合中は、どうしたら自分がもっとうまくプレーできるか、成長できるか、ということにベクトルを向けてプレーするべきですし、謝る時間があるなら“次のプレーをどうすべきか?”ということを考えるほうが大事だと思います。 これは、日本のスポーツ界全体でなくしていくべき“悪しき習慣”じゃないかなと思っています。 あと、親御さんがサッカーを知らなくても、アドバイスや(子どもの)成長を促すことはできると思います。そのためには、ミスに対して「なぜあそこでミスをしたんだ!」と“結果に対する良し悪し”を指摘してはいけません。 サッカーはミスが絶対に起こるスポーツなので、そのミスを改善できる選手が、どんどんうまくなっていくんですよ。だから、ミスをしたときは「なぜそのプレーをしてしまったのか」「他にどんな選択肢があったのか」などと考えさせることを促すのが良いと思います。そうしたら子どもも、次に同じようなシチュエーションがきたら、その経験が活かせると思うんですよね。 サッカーって、まったく同じシチュエーションはめったにないけど、似たようなことはたくさんあるので、それを反復していくことでうまくなっていきますし、この考え方はプロになってもずっと活かされます。 なので、お父さんお母さんがサッカーを知らなくても、子どもに“考える力”を養わせることはできると思いますので、ミスをしたときに「他にどういう選択肢があったかな?」このワンフレーズをぜひ言ってみてほしいなと思います。 (TOKYO FM「吉田麻也の切り替えて行こう!」2024年7月27日(土)放送より)