ジョージア映画祭2024で「昼は夜より長い」「ピロスマニ」などソ連時代の約40作品上映
特集「ジョージア映画祭2024」が、8月31日から9月27日にかけて東京・ユーロスペースで開催される。 【動画】「ジョージア映画祭2024」のラインナップを紹介する映像はこちら ソ連時代のジョージア映画約40本が上映される本企画。政治体制による厳しい抑圧の中で制作された、人間味あふれる独創的な長編・短編が紹介される。ジョージア初の女性監督ヌツァ・ゴゴベリゼを母に持つラナ・ゴゴベリゼの「インタビュアー」「昼は夜より長い」、ジョージア映画人同盟の代表を長く務めたエルダル・シェンゲラヤの監督作「奇妙な展覧会」、世界的画家であるニコ・ピロスマニの半生を描いた「ピロスマニ」などがラインナップに並んだ。 またラナ・ゴゴベリゼの娘サロメ・アレクシが、8月31日に来日することも明らかに。同日16時10分に「昼は夜より長い」が上映される際には、アレクシが監督を務めた短編「幸福」が併映される。本企画の主宰であるはらだたけひでは「戦争と暴力が世界を覆い、表現の自由が危惧される今日、いずれの作品もご紹介する意義のある内容だと自負しております」とコメント。さらに会期中は、東欧などの民謡や舞踊曲、映画音楽などを演奏する楽団・トラペ座によるジョージア音楽の生演奏も予定している。 「ジョージア映画祭2024」はユーロスペースで行われたのち、全国で順次開催される。 ■ ジョージア映画祭2024 2024年8月31日(土)~9月27日(金)東京都 ユーロスペース <上映作品> □ Aプログラム ラナ・ゴゴベリゼ監督特集 ・ひとつ空の下 - 3つのエピソード ・インタビュアー ・昼は夜より長い ・渦巻 ・幸福 ※「幸福」は、「昼は夜より長い」の8月31日(土)16:10の回でのみ併映 □ Bプログラム エルダル・シェンゲラヤ監督特集 ・奇妙な展覧会 ・奇人たち ・サマニシヴィリ家の継母 ・青い山 本当らしくない本当の話 □ Cプログラム よみがえる歴史的名作 ・カジェティ砦(監督:コンスタンティネ・ミカベリゼ) ・少女デドゥナ(監督:ダヴィト・ジャネリゼ) ・19世紀ジョージアの記録(監督:アレクサンドレ・レフヴィアシュヴィリ) ・ひとめ惚れ(監督:レゾ・エサゼ) ・ロビンソナーダ(監督:ナナ・ジョルジャーゼ) □ Dプログラム ギオルギ・シェンゲラヤ監督と「ピロスマニ」 ・ピロスマニ(監督:ギオルギ・シェンゲラヤ) ・アラヴェルディの祭(監督:ギオルギ・シェンゲラヤ) ・ムラヴァルジャミエル 追悼三部作(監督:エルダル・シェンゲラヤ) □ Eプログラム ジョージア映画祭アンコール ・ミヘイル・コバヒゼ監督特集(「結婚式」「傘」「音楽家たち」「井戸」) ・マグダナのロバ(監督:レゾ・チヘイーゼ、テンギズ・アブラゼ) ・ピロスマニのアラベスク(監督:セルゲイ・パラジャーノフ) ・ケトとコテ(監督:ヴァフタング・タブリアシュヴィリ、シャルヴァ・ゲデヴァニシュヴィリ) ・大いなる緑の谷(監督:メラブ・ココチャシュヴィリ) □ Fプログラム オタール・イオセリアーニ監督特集 ・落葉 ・歌うつぐみがおりました ・田園詩 ・イオセリアーニ監督短篇特集(「珍しい花の歌」「四月」「鋳鉄」「ジョージアの古い歌」) □ Gプログラム テンギズ・アブラゼ監督「祈り 三部作」 ・祈り ・希望の樹 ・懺悔 □ Hプログラム 母と娘 - ヌツァとラナ ・母と娘──完全な夜はない(監督:ラナ・ゴゴベリゼ) ・ウジュムリ(監督:ヌツァ・ゴゴベリゼ) ・ブバ(監督:ヌツァ・ゴゴベリゼ) ・ペチョラ川のワルツ(監督:ラナ・ゴゴベリゼ) ・金の糸(監督:ラナ・ゴゴベリゼ) ■ はらだたけひで(ジョージア映画祭・主宰)コメント 近年、ワインや料理で注目されるコーカサスの国ジョージア。この国の映画は欧米とは異なる魅力に満ちています。 「ジョージア映画2024」では、ソ連時代の黄金期の作品を特集し、政治体制の抑圧にもかかわらず、人間味に溢れ、独創的であり、映画への愛が込められた名作の数々、長短篇あわせて40本をご紹介します。 これらの作品は戦争と暴力が世界を覆い、表現の自由が危惧される今日、いずれの作品もご紹介する意義のある内容だと自負しております。