スリランカ総選挙、左派勢力が大勝 財政難でも国民の負担減アピール
2022年に経済危機に陥ったスリランカで実施された総選挙(一院制、定数225)で、地元選挙管理委員会は15日、ディサナヤカ新大統領が率いる左派勢力・国民の力(NPP)が3分の2を上回る159議席を獲得したと発表した。選挙前は3議席しかなかったが、国民の負担軽減や汚職の撲滅などを訴えて躍進した。 【写真】中国の融資で建設されたスリランカ南部ハンバントタの港 ディサナヤカ氏は今年9月の大統領選で初当選。安定した政権を発足させるため、就任直後に議会を解散し、「この国を先進国へと変革していく」と述べ、貧困の解消などに力を入れていくと訴えた。 今後は、減税や物価上昇の抑制をしつつ、他国などと協力しながら財政再建をどう進めていくかが問われることになる。 経済危機を招いたラジャパクサ兄弟が影響力を保ち、議会で最大勢力だった政党「スリランカ人民戦線」(SLPP)は3議席のみ獲得。ウィクラマシンハ前大統領が率いる新民主戦線(NDF)も5議席にとどまった。
朝日新聞社