【40代、50代の腰痛を元から治す】運動習慣で早めに改善! 腰を後ろに反らすと痛む腰痛に効果的な4つのエクササイズ
《2. 腸腰筋ストレッチ》 腸腰筋は、上半身と下半身をつなぐ体幹のインナーマッスル。体幹を安定させる重要な筋肉で、硬くなると腰痛の原因に。このストレッチで柔軟性を保とう。
① 背すじを伸ばし、左膝は股関節の真下にくるように床につけ、右膝は前に出して90度に曲げ、少し外側に開く。両手は腰を支えるイメージで、腰からお尻に当てる。
② お尻を押し出すように前方へ重心を移動する。左の股関節と太ももの前側が伸びているのを意識し、息を吐きながら10秒キープ。次に①の姿勢に戻り、もう1回行う。反対側も同様に。
《3. バード&ドッグ》 前回の体を前に倒すと痛む人におすすめのエクササイズでもご紹介したバード&ドッグは、体を後ろに反らすと痛む人にも効果的。腰痛予防に欠かせない体幹の筋肉を鍛えられる。
①よつばいになり、左右の手は肩幅に、足は腰幅に開く。手は肩の真下に置き、ひじを伸ばす。膝は腰の下に置き、股関節を90度に曲げ、つま先を床につける。顔は下に向け、目線も床に。
②左手、右脚を床と平行になるように伸ばし、息を止めず20秒キープ。手と脚はできるだけ遠くに伸ばそう。手脚を高く上げすぎず、体と同じ高さを保つこと。次に反対側も同様に。これを3回。
《4. 膝抱え腹筋》 腰痛の予防・改善には腹筋を鍛えることも大事だが、一般的にイメージするようなあお向けで上体を起こす腹筋運動は、腰痛を悪化させる可能性があるのでNG。膝を抱えて行うこの方法なら、腰に負担をかけずに腹筋を鍛えられる。
① あお向けになり、両手で膝を抱える。両手を組むとバランスがとりやすくなる。あごは引こう。
② ゆっくりと息を吐きながら、肩甲骨を床から浮かすようにして膝に頭を近づけて10秒キープ。①②の動きを3回繰り返そう。
【教えてくれたのは】 吉原 潔さん 脊椎外科専門医・スポーツドクター・フィットネストレーナー。医学博士。アレックス脊椎クリニック名誉院長。日本医科大学卒業後、同大学整形外科入局。帝京大学医学部附属溝口病院整形外科講師、三軒茶屋第一病院整形外科部長を経て、2017年よりアレックス脊椎クリニック院長。日本整形外科学会専門医、日整会内視鏡下手術・技術認定医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)公認パーソナルフィットネストレーナー、食生活アドバイザー。運動療法や筋力トレーニングにも精通した医師として、多角的な診療に定評がある。トレーナーとしての信条は「ケガをしないトレーニング方法を指導すること」。50歳を過ぎてから筋トレでメタボ体型を脱し、ベストボディコンテストに出場、受賞歴多数。著書に『ドクターズスクワット』(アスコム)など。 撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/佐々木 篤 モデル/SOGYON 取材・原文/和田美穂