「震度6強、北陸新幹線脱線」小松で救護訓練
●延伸後初、営業車両使い90人 JR西日本金沢支社は12日未明、北陸新幹線が大地震で脱線したとの想定で乗客を救護する訓練を小松市で実施した。3月の金沢-敦賀間の延伸開業後、営業車両を用いた訓練は初めて。鉄道や消防、警察の8機関約90人が避難誘導、負傷者搬送の手順を確認した。 訓練は、加賀地方を震源とする最大震度6強の直下型地震が発生し、小松―加賀温泉駅間で車両が脱線、停電。乗客が多数負傷したとの想定で小松市島町の北陸新幹線高架上で実施された。 運転士や車掌らがけが人の情報を共有し、避難誘導した。治療の優先順位を決めるトリアージを基に、消防隊員が重傷者を担架に乗せて運び出し、高架下に設けた救護所で応急処置を施した。 訓練は営業運転終了後、午前0時40分ごろから2時間弱にわたって行われた。開会式では、JR西日本の石原利信執行役員金沢支社長があいさつ。閉会式で小松市消防本部の西村章消防長、石川県警の本田学恭警備部首席参事官兼災害対策課長が講評した。金沢支社の金田啓一安全推進室長は「能登半島地震を踏まえて訓練をした。今後も訓練を継続し、しっかり対応できるようにしたい」と語った。