〔東京外為〕ドル、一時149円台=1カ月ぶり安値、実需の売りで(29日正午)
29日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、月末に絡む実需の売りなどで、一時1ドル=149円台に下落した。10月21日以来、約1カ月ぶりの安値水準。正午現在、150円12~14銭と前日(午後5時、151円72~73銭)比1円60銭の大幅ドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は堅調な欧州株を背景に買いが優勢となり、151円90銭台まで上昇する場面もあったが、終盤に向けて151円60銭前後に軟化。米国時間は、感謝祭で薄商いとなる中、151円40~50銭台で小動きとなった。 東京時間の早朝も同水準で推移。ただ、午前8時以降は、実需の売りなどで一本調子の下げとなり、149円80銭台まで下落した。正午に向けては、押し目買いなどで、150円40銭近辺まで値を戻した。 市場からは、「月末に伴うドル売り・円買いフローが多かったほか、都区部CPI上昇率の小幅加速が日銀の利上げ観測を後押しし、円買いが強まった」(信託銀行)との指摘があった。もっとも、「米感謝祭で参加者が少ないため、値動きが大きくなった」(国内証券)との見方も出ていた。 午後は、「特段の材料を欠く中、引き続き月末に伴うフローの動きが出やすく、150~152円程度でもみ合う」(同)とみられている。 ユーロは朝方に比べ対円で下落、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=158円72~75銭(前日午後5時、159円87~89銭)、対ドルでは1.0571~0571ドル(同1.0534~0536ドル)。