24年9月・日銀会合、植田総裁は「年末年始あたりの利上げ可能性を残す」と予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
注目は見通し実現の確度と金融情勢、年末年始あたりの利上げ可能性を残すメッセージを予想
以上を踏まえると、植田総裁は金融政策の運営について、引き続き、経済・物価の見通しが実現する確度が高まれば、金融緩和の度合いを調整していくとの見解を示す公算が大きいと思われます。注目すべきは、現時点での「見通しが実現する確度」と「金融情勢」の判断で、今回は、経済・物価は見通しに沿って推移しているものの、金融情勢は引き続き注視する必要がある旨の考えが示されるのではないかとみています。 この場合、利上げ路線を堅持しつつも、まずは金融情勢の落ち着きを待つという日銀の姿勢が確認され、年末年始あたりに追加利上げを実施する可能性を残すメッセージになることから、市場も比較的落ち着いた反応が予想されます。仮に、金融情勢はかなり落ち着いてきた旨の見解が示されれば、10月の追加利上げも視野に入ってきますが、最近の日本株の不安定な動きや円高傾向を踏まえると、その可能性は低いと思われます。 (2024年9月18日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『24年9月・日銀会合、植田総裁は「年末年始あたりの利上げ可能性を残す」と予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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