水川あさみ、#Me Too運動を振り返り「根本的に本当にいろんな水準を上げなくちゃいけない」
現在開催中の東京国際映画祭で27日、東京国際映画祭公式プログラムTIFFスペシャルトークセッション ケリング『ウーマン・イン・モーション』が行われ、俳優の水川あさみさん、ペ・ドゥナさん、プロデューサーの鷲尾賀代さんが登壇し、『#Me Too』運動について議論しました。 【画像】役所広司に浜辺美波 豪華俳優陣がレッドカーペットを歩く 第36回東京国際映画祭 2015年にカンヌ国際映画祭でスタートした『ウーマン・イン・モーション』は、映画界で活躍する女性にフォーカスを当て、女性を取り巻く環境や、それぞれの立場についての意見交換を行うイベントです。
イベントでは、2017年に広まった『#Me Too』運動について議論される場面もありました。水川さんは「#Me Tooの頃(日本では)何が起きたのかっていうぐらい静かな中にいたなっていう感じがします。今になってこういうお話だったり、トークショーだったり、今すごく問題提起として上がってくることが多くなってきたなっていうことはすごく感じます。だけど、実際日本人の性質としてすぐに変わるっていうことってなかなか難しい。だから、現場が何かを変えていかなきゃと思っても結局変わっていかないというのは、そういうところにあるのかなと思います」と指摘しながら、「根本的に本当にいろんな水準を上げなくちゃいけないんだろうなとも思うし、純粋にこれ(映画)に関わりたいって思う人たちで作品を作れるっていう環境作りっていうのが#Me Tooにつながってくるのかなと思います」と語りました。 アメリカで#Me Too運動が巻き起こった際、アメリカにいたという鷲尾さんは「それまで白人の男性をメインに雇われていたポジションを、一気にマイノリティーや女性にという声が上がったんです」と振り返りました。 さらに、鷲尾さんは「私自身の考え方として、実力ある人を雇って、それがたまたま全員白人の男性でも、それがたまたま全員黒人の女性でもいいんじゃないかって思っていたんですが、議論をした時にアメリカの方に言われてはっとしたのが、今まで白人の男性がずっと(いいポジションに)雇われてきたんだよ。だからまだ、マイノリティーとか女性はスタートラインにも立ってない。白人の男性が経験を積んできたのだから、そこと比べるのは不公平。だから、今は意図的に機会を与えるために、女性とかマイノリティーを雇って、その後に平等に実力で比べられる時代が来るんだって言われて、はっとしてすごく納得できたんです。(アメリカでは)本当に短期間で業界はガラッと変わったので、そういうふうな変化を恐れないアメリカっていう底力を知った気がして、日本は本当に変わることっていうのがものすごい不得意なので、逆に韓国の映画化に学ぶことって今いっぱいあるので、最初はそれの真似(まね)からでもいいと思うので、やっていくべきだなってすごく思いました」と自身の経験をもとに語りました。