「忖度やひいき一切ない」は本当? 不可解な判定に選手困惑 国民スポーツ大会の剣道、優勝はほとんどが開催地の”謎” 「負ける時は…」疑問視する監督も
審判は心情が動くのかも…
審判員は全国から選定し、地元の審判員はいなかった。少年男子の監督は「判定は生身の人間がやることなので心情が動くかもしれない。地元を応援する大歓声があり、この大会に懸けてきた選手、長い時間をかけて準備してきたスタッフの思いも知っているだろうから」と推測する。
剣道はビデオ判定導入せず
近年はさまざまな競技でビデオ判定が導入されるようになった。武道では柔道や空手の組手でビデオ判定を導入したが、全日本剣道連盟は「1本になる要素が複雑」として検討していない。
定められた打突部に竹刀を当てただけでは1本にならない。充実した気勢や崩れていない姿勢で打ち、打った後も気を緩めず構える「残心」などが必要とされるためだ。
国体で不可解な判定が問題視された時代も
国体では不可解な判定が問題視された時代があった。新体操の少年女子は2000年から13年までの14大会で開催県が10回優勝している。日本スポーツ協会が03年に示した国体改革の提言では「公正な判定の徹底」も掲げられた。
「変わらないと駄目」
国民体育大会から国民スポーツ大会へと名称が変わった今年の大会。昨年まで開催県が3大会連続で全種別制覇の状況から、今年の優勝は2に減った。少年男子の監督は「変わる可能性はある。変わらないと駄目だと思う」と話した。