「中1の時に自分で切った」三戸なつめさんが語る前髪の秘密
女性のヘアスタイルで、今や市民権を完全に得ている「眉上バング」。いわゆる「オンザ眉毛」ですが、それを極端に進めたスタイルで人気を博しているのが、奈良県出身のモデルでミュージシャンの三戸なつめさんです。現在25歳の彼女が「前髪を切りすぎた」のは中学校1年生のときのこと。「ほかの人とは違うことをしてみようと思って、はさみでジョキジョキ切っていったら可笑しくなって笑えてきたんですよね」と三戸さんは“前髪の秘密”明かしました。
“前髪”がデビュー曲のタイトルに
一種の偶然から誕生したヘアスタイルですが、周囲の反応は、意外なことに「似合うと言われた」のだそう。その言葉通り、筆者も初めて会った時に「きれいなおでこ」と感動したほど。それから10年以上、この前髪の短さをキープしているので、「モデルになってから、そしてミュージシャンとデビューしてから、なぜこんなに前髪をイジられるのかが分からないんです」とちょっと困惑した様子です。 しかし、『前髪を切りすぎた』がそのまま今年4月リリースのデビューシングルのタイトルになるなどインパクトは絶大でした。そんな三戸さんの音楽面でのプロデュースを手掛けているのが、「Perfume」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんのプロデューサーとしても知られる「capsule」の中田ヤスタカさん。 「会うまでは『すごくクールな人なんだろうな』というイメージがあったんですが、レコーディングが終わると『さ、食事行こう!』という優しいお兄さんに変化するんです。しかも、お話もするしよく笑う(笑)。(capsuleの)ジャケットでも笑顔がほとんどないので、ちょっと意外でした」と三戸さん。音楽的には、中田さんが他のアーティストのプロデュースを行っているときよりも、かなり自由度の高い音楽を提供しているように思います。
プロデュースは中田ヤスタカ
その自由度が爆発しているのが、9月16日にリリースされた『8ビットボーイ』です。8ビットとは、ちょっと懐かしい響きですが、初代ファミコンなど80年代に一世を風靡したコンピューターゲームに使用されていた、ちょっと粗いドットの画像規格のこと。80年代のゲームをコンセプトにした映画『ピクセル』の日本版主題歌にもなっていることもあり、あの当時のピコピコ音を取り入れた21世紀型ダンスミュージックとなっています。 「私自身もインベーダーゲームが好きだったので、リアルタイムでの経験はないんですけど懐かしい感じもするサウンドでした。映画の中でも戦いがあるので、自分自身が戦っているようなイメージで歌いました」(三戸さん) 両立させている「モデルとミュージシャン」の表現の違いについては、「モデルは全部自分でプロデュース、音楽は逆に全部中田さん他スタッフにお任せなので、表現方法は全然違います。2倍楽しんでいます」と充実した表情で語る三戸さん。非常に小柄ながら、その体から発散されるオーラやエネルギーは、多くのファンを惹きつけるパワーに満ち溢れていました。 (橋場了吾・REAL MUSIC NAKED)