都内で暮らす30代夫婦の平均年収や貯蓄額、生活費はいくら?【2024年版】
ローン返済世帯(40歳未満)の収入
一方、ローン返済のない世帯では、世帯主の平均年齢は32.6歳。世帯年収の平均は、約674万4000円でした。
ローン返済のない世帯(40歳未満)の収入
ローン返済がある世帯とない世帯では、年収に約200万円の差がありますが、その要因は世帯主の収入だけではありません。配偶者の収入の違いにも注目です。年収の壁が取りざたされていますが、壁を超えないよう働き方を調整するより、しっかり稼いだほうが長い目で見るとメリットが大きいのではないでしょうか。 また、その他の収入にも違いがあります。年収が高い世帯ほど、財産収入や社会保障給付を受取っている実態が現れているようです。
30代世帯の平均貯蓄額は526万円
では、30代の平均貯蓄額はいくらでしょうか。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査) 2023年」によれば、平均貯蓄額は、約601万円です。
30代の平均貯蓄額
ただし、この平均もまた単純な合計金額をデータ数で割った数値です。より実態に近いと言われる中央値では、150万円です。 さらに年収別に見てみると、ローン返済世帯での平均年収が含まれる、年収750万~1000万円の世帯では、平均値は804万円、中央値で400万円です。貯蓄もしっかりできていることがわかります。
生活費は1カ月平均36万8000円
貯蓄をするには浪費は禁物です。東京都30代世帯の平均生活費を見てみましょう。総務省の「2019年全国家計構造調査家計収支に関する結果」によれば、都内で暮らす30代夫婦の平均生活費は月36万8000円です。
東京都勤労世帯の生活費(世帯主30~39歳)
30代の世帯収入の平均は約64万7000円ですから、差し引くと27万9000円です。そこから税金や社会保険料などの支出が差し引かれますので、差額がそのまま貯蓄になるわけではありません。しかし、20万円程度は貯蓄にまわせるとよいでしょう。 ローン返済のある世帯は毎月の返済がありますが、それでも月あたり約20万円、貯蓄を増やしています。ローン返済のない世帯は、月あたり約24万円の貯蓄の増加です。 貯蓄は短期のものから長期のものまで目的によりわけるといいでしょう。短期の貯蓄は、来年の旅行のため、数年後の引越し、マイホームの頭金も考えられます。長期の貯蓄は、子どもの教育費や自身の老後資金などでしょう。 短期の貯蓄は、目標金額も明確なので逆算しやすく貯めやすいと思います。一方、長期の貯蓄は資金を使うところがイメージしにくく、モチベーションが保ちにくいきらいがあります。そのため、長期の資金づくりには積立タイプの金融商品がおススメです。 なかでも、2024年から開始した新NISAは、少額からでも始めやすく、投資による利益が非課税なのでおトクです。コツコツと長期の資金づくりをするにはうってつけです。
30代は仕事もプライベートも、ライフステージが新しくなるタイミングです。家計をしっかりコントロールして、充実した暮らしを実現しましょう。
タケイ啓子(ファイナンシャルプランナー)