ツアーファイナルで錦織に勝機はあるか?
錦織圭がアジア選手として初めて出場するシーズン最終戦〈ツアーファイナルズ〉が、間もなくロンドンのO2アリーナで開幕する。出場権を巡る争いは先週のパリ大会後半までもつれたが、錦織が自力で切符を手にし、同時に同世代のライバルと目されるミロシュ・ラオニッチの切符も確定。〈ビッグ4〉のポスト世代が躍進した今年の最終戦にふさわしい顔ぶれとなった。 ラファエル・ナダルの欠場は残念だが、ノバク・ジョコビッチ、ロジャー・フェデラー、アンディ・マレーら残る〈ビッグ4〉の面々と、錦織やラオニッチ、マリン・チリッチという初出場組が入り交じる戦いは、“山”が動いた今シーズンの締めくくりとして、また来季を占う意味でもどれ一つ見逃せない。 8人はまずAとBの2グループに分けてラウンドロビン(リーグ戦)を行ない、各グループの上位2人が準決勝に進む。準決勝ではAグループの1位とBグループの2位、Bグループの1位とAグループの2位が対戦し、その勝者が決勝を戦うという方式だ。決勝まで全て3セットマッチ。3位決定戦はない。 気になるグループ割はもう決まっているが、その前に錦織と各選手の対戦成績を見てみよう。 ※( )内はツアーファイナルズと同じ室内ハードコートでの対戦成績 1(1位)ジョコビッチ →2勝2敗(1勝1敗) 2(2位)フェデラー →2勝2敗(0勝1敗) 3(4位)バブリンカ →1勝2敗(-) 5(6位)マレー →0勝3敗(-) 6(7位)ベルディヒ →3勝1敗(1勝0敗) 7(8位)ラオニッチ →4勝1敗(-) 8(9位)チリッチ →5勝3敗(1勝0敗) 錦織が勝ったことのない相手はマレーただひとり。そのマレーが同じ組、Bグループに入った。他はフェデラーとラオニッチ。厳しい組に入ってしまったという第一印象はこのマレーがいるせいだろう。ランキング順で1番と2番、3番と4番、5番と6番、7番と8番は違うグループになるように抽選されるため、マレーではなく分のいいベルディヒが同じ組なら良かったが、それは言っても詮ないことだ。