【BCリーグジュニア】BCリーグ・上野社長が語る、BCジュニア組織の意義
26日から明治神宮野球場、ベルーナドームで開催される『NPB12球団ジュニアトーナメント』は、今年で20回目を迎える。近藤健介、森友哉、藤平尚真ら、日本を代表する選手を輩出してきた。今年のドラフトでも宗山塁(楽天1位=2014年広島ジュニア)、石塚裕惺(巨人1位=2018年千葉ロッテジュニア)ら8名が指名を受け、ますます注目度が上がっている。 【写真】練習に励むルートインBCリーグジュニアたち 「ルートインBCリーグ」を運営する、株式会社ジャパン・ベースボール・マーケティングの上野馨太社長はどんなビジョンでBCリーグジュニアを組織したのか迫っていく。 『NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2024~第20回記念大会~』は、従来のNPB12球団のジュニアチームだけでなく、オイシックス新潟、くふうハヤテ、四国アイランドリーグ、BCリーグの各ジュニアチームがInvitation(招待)枠として出場し、全16チームによって争われる。中でもBCリーグジュニアは、BCリーグ加盟全8球団の所在地(2025年より加盟の山梨を含む)8県という広い範囲から選手を募集し、16名の合格者が選出されている。 今回のジュニアチームを組むにあたり、「NPBの球団がない地域から238名のお子さんたちが来てくださり、野球振興というところではアプローチできたのではないかと考えています。広いエリアで募集したので、なるべく異なる地域の選手と野球ができるチームを組めればと思っていました。その結果、トライアウトの参加者がいらっしゃらなかった山梨県と福島県を除いて、6県の選手でチームを組むことが出来ました」と成果を語る。 独立リーグは元々、プロ野球のない地域の活性化のために設立された経緯があり、今回のジュニアチームが組織されることによって、従来のNPB12球団ジュニアチームへの参加が困難だった北関東や北信越地域の選手たちにも大会参加への門戸が開かれたことは大きな意義となる。 「これまではNPBジュニアトーナメントの舞台をどうしても踏めなかった地域の子どもたちや、チャンスがなかった子どもたちに対しても出場するチャンスができたというところが大きく、そういった子どもたちが野球に真剣に向き合う時間を多く持ってくれたら一番です」と、今大会が野球の普及や振興といった部分への良い機会であることを強調する。 今後リーグとしての競技普及について、これまでなかなかジュニア世代に対して真剣にアプローチするというとこがなかったというが、「子どもたちに対する野球振興がすごく大事だと身に沁みて感じました。トライアウトに合格した16名に対しても、合格できなかった200名以上の選手たちにも野球教室や、フィジカル・スキルの測定など定期的に何かできることを考えて、接点をつないでいきたいと思います」と、今回限りの活動にせず、継続的なサポートを目指す。 現状では、次回大会以降の参加については不透明だが、「トライアウトの参加者が一人でも多く増えてほしいと思います。また、その中で、しっかり勝てるチームをつくれるようになったらうれしいです。IPBL(独立リーグ野球機構)の中でも、野球の魅力であったり、ジュニアトーナメントという大会を知ってもらうことで、今まで参加できなかった地域の子どもたちに広めていくことを目指しています」と、今後も『NPB12球団ジュニアトーナメント』へ参加したい意向を示した。
アスリートマガジン編集部