蟹漁船に乗って「9か月の漁師生活」を送った芸人。“テレビでは話せない”過酷な日常を告白
コンプラNGの話が多すぎるのが誤算
2022年3月から12月までの期間を蟹漁師として過ごした横荒木氏。トラウマ級の過酷な経験に思えるが、後悔はないという。 「漁師の方々も皆さん本当に親切な方ばかりでした。水揚げされたばかりのベニズワイガニも贅沢に食べさせてもらったし、たくさん酒も飲ませてもらいました。今もカニを東京に送ってくれるんですよ。もう一度行けと言われたら、ちょっと迷いますけどね(笑)」 そもそもは「エピソードトークのため」に蟹漁に出た横荒木氏だが、一つ困ったことがあるという。 「先述したボストンバッグに入った白い粉の話とか、船乗り独特の性処理のネタもあるんですが、コンプライアンス的に厳しいからそのエピソードはNG、みたいな話が多すぎるんです(笑)」
めちゃくちゃなことを真面目にやりたい
そんな横荒木氏は、相方の山出谷ショートケーキ氏とともに、今年の10月から「地域おこし協力隊」として秋田県の東成瀬村に移住して活動している。 「知り合いの作家さんから話をもらって、これも新しい経験だからやってみようと移住を決めました。AAB秋田朝日放送で隔週のレギュラー番組をやらせてもらったり、稲作や地域の活動のお手伝いなんかをやりつつ、仕事があるときは東京に出てくる生活です。 漁業と農業、日本の一次産業めっちゃやらせてもらっていることが、自分のおもしろさに繋がったらいいなって思ってるんです」 最後に、横荒木氏の今後の展望を聞いた。 「相方は出身の岸和田市長になりたいとか言ってますけど、そこまではいかなくても『こいつらめちゃくちゃなことを真面目にやってるな』と笑ってもらえるコンビになれたらいいなと思います。 あとは、あくまで芸人なので、やっぱり賞レースで優勝もしたいです。これからどうなるかは想像もつきませんが、とにかく面白いことをやり続けたいですね」 【横荒木蟹男】 大阪府堺市出身。2015年、相方の山出谷ショートケーキとお笑いコンビ「こゝろ」を結成。 現在は秋田県東成瀬村の「地域おこし協力隊」の活動の為、東成瀬村在住。 東成瀬村での活動をVログ形式で残したyoutubeチャンネル「カニケーキ」は絶賛配信中。 <取材・文/松嶋三郎> 【松嶋三郎】 浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。Twitter:@matsushima36
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