「ふわふわ」という名前からは想像できない…急成長の障害者ホーム元社員たちの驚くべき証言 「うその記録で不正に報酬」「勝手に印鑑」
厚労省は、障害者虐待防止法が禁止する経済的虐待の疑いがあると見ていて、愛知県尾張旭市は既に虐待と認定。他の自治体も今後、認定するとみられる。 「行政処分の対象になり得る」。9月26日、武見敬三厚労相は記者会見でこう話し、恵本社への特別監査に着手していることを明らかにした。報酬の不正受給についても自治体と連携して調べる考えだ。業務管理体制の改善を勧告することなどを視野に入れ、対応を検討する。 ▽取材後記 障害福祉の取材をしてきた経験からすると、民間企業にせよ社会福祉法人にせよ、行政側には大きな事業者に対し「障害者を引き受けてもらっている」という意識がある。指定取り消しなどの厳しい処分を出せば、数百人から数千人の利用者の受け皿を調整しなければならない。 関係者が内部告発しても、腰が引けていたり、面倒くさそうに対応されたりすることは少なくない。事業者側はそれを見透かしている。要するに行政はなめられているのだ。
「立ち入り検査」「特別監査」といっても、数日前には事業者に連絡して実施するのが通例だ。これでは、いくらでもごまかせてしまう。参入のハードルが低く、事後チェックも甘い現状では不正は防げないだろう。抜き打ち検査を積極的に行ったり、指導監査の態勢を見直したりする必要があると思う。