「結婚式のご祝儀3万円はキツイ…」20代の6割が高いと実感するご祝儀、失礼にならない金額とマナーとは?
知らない人は要注意! ご祝儀マナーのあれこれ
ご祝儀を渡す際の基本マナーについて、よく知られているものも含めて改めて西出氏に解説していただこう。 「1つ目のポイントは、『ご祝儀袋に入れるお札は新札にすること』になります。こちらはよく知られているので問題ないでしょう。 2つ目のポイントが、『ご祝儀袋の表書きに薄墨を使わないこと』です。薄墨は葬式に持参する香典の際に使われ、『悲しみの涙で墨の色が薄くなった』という意味合いがあります。ご祝儀の表書きには筆ペンが最適です。 3つ目のポイントが、『偶数の金額を渡さない』ということです。2で割り切れる金額は、『別れ』を連想させるという理由からきています。2万円を渡す場合は、1万円札を1枚と5千円札を2枚にして合計3枚のお札にするのがいいでしょう。 そして4つ目が意外と忘れがちなマナーになりますが、『ご祝儀袋の裏側の折り返しは下側が上になるように閉じる』です。 ご祝儀袋の裏には上下に折り返しがありますが、結婚などのお祝い事の際には下の折り返しを上に、弔事などの場合は上の折り返しを上にして閉じるのが一般的です。なぜお祝い事では下側を上にするのかというと、“下から上”という閉じ方が、天に上昇する様子を連想させ、縁起がよいからだと言われています」 ご祝儀のマナーはこうした背景にある理由まで理解しておくと覚えやすいだろう。
「会費婚」や「1.5次会」ご祝儀のいらない結婚式でのマナーは?
最近ではゲストが一定の会費を支払う「会費婚」、そして一次会(披露宴)と二次会の中間にあたるスタイルである「1.5次会」など、新しいタイプの結婚式の形が増えつつある。こうした“ご祝儀のいらない結婚式”における、お祝いの気持ちが伝わるマナーはあるのだろうか。 「例えば受付の方に会費を渡す際に、財布からそのままお金を出すのではなく、封筒に入れたお金を渡すと丁寧な印象になります。日本には古来よりお札を包む文化が伝わっています。こうした文化を踏まえ、事前に用意してきたという意味を込めて、封筒に入れるという配慮ができているとスマートな印象を与えることができますよ。 お渡しする際には、封筒からお金を出し、封筒の上にお金を置いて封筒と一緒に両手でお渡しします。相手に開封の手間をかけさせないという配慮とすぐに金額の確認ができるようにするためです。 その際の封筒にはぜひご自身の名前を記入して、「このたびは誠におめでとうございます」とのひと言も書いておくとよいでしょう。結婚式は新たな人と出会う場でもあります。心づかいが行き届いた素敵な人だという印象を与えられるので、ご自身のアピールにもなるのではないでしょうか」 ――マナーで大事なのは「形式」ではなく、あくまでお祝いしたいという「気持ち」を伝えることが大事だと西出氏は言う。形式にとらわれず自分らしいマナーを見つけてみてはいかがだろうか。 取材・文/瑠璃光丸凪/A4studio
瑠璃光丸凪/A4studio