【プレビュー】東京は緑か、青赤か。16年ぶりの東京ダービーは白熱必至|Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J1リーグは4月12日から14日に第8節を開催。味の素スタジアムでは東京ヴェルディとFC東京の東京ダービーが、J1では16年ぶりに実現する。
16年ぶりの東京ダービーだ。2011年にはJ2リーグで、そして昨季は天皇杯で東京ヴェルディとFC東京の対戦はあったが、トップカテゴリーで激突してこそ、真の東京ダービーと言っていいだろう。味の素スタジアムをホームとする両者が、意地とプライドをかけ、未来永劫語り継がれる一戦に挑む。 今回のホームチームは東京Vである。2009年以降、長い間、J2暮らしを続けてきたチームは城福浩監督の下、巧くて戦える集団に変貌していき、ついに昨季J1昇格を達成。“緑の名門”がいるべき舞台に戻ってきた。 16年ぶりのJ1を戦う今季は、ここまで7試合を終え1勝4分け2敗とJ1の壁に阻まれることもあるが、内容面では手ごたえを得ている部分も多く、チームからは充実感も伝わってくる。それを自信や確信に変えてくれるのは何よりも結果である。その意味では、東京ダービーはこれ以上ない舞台。宿敵を叩ければ、一気に成長のスピードは加速するだろう。 今季初勝利はアウェイでの戦いだっただけに、まだJ1復帰後、ホームのファン・サポーターとは歓喜を共有できていない。今節こそ、その瞬間を味わうときである。 アウェイ側に乗り込む立場となるFC東京は、いま好調である。国立2連戦で浦和レッズ、鹿島アントラーズといった難敵を立て続けに撃破。今季初の連勝の最中である。その2試合を通じて、土肥幹太や俵積田晃太、安斎颯馬などチャンスを得た若手たちが奮闘し勝利に貢献したことで戦力の底上げに成功。仲川輝人に初ゴールが生まれたことも朗報である。 そして、この一戦に向けては、唯一、16年前の東京ダービーを知る長友佑都が復帰しそうだ。国立2連戦は外から見守る形となったが、この男の性格を考えれば相当なエネルギーをため込んでいるに違いない。かつてはFC東京を率い、青赤の指揮官としてダービーを戦うなど、長友が恩師と慕う城福監督との再会も見逃せない注目ポイントだ。 両チーム、それぞれの思いが交錯する中で迎える緑と青赤の対峙。“東京はおれたちだ”と示すのはどちらのチームだろうか。熱く激しくクリーンな90分を楽しみたい。