【遺族会見・詳報】時速194キロ死亡事故「シートベルトがちぎれ、腰から粉砕」検察は懲役12年を求刑 大分発
被告は私たちの方をまったく見ていない
(Q被告に対してどのようなことを思ったか) 「私たちは姿を初めて見た。想像していたわけではないが、普通の青年だった。ただ、この運転さえなければ、私はこの裁判に来ることもなく、私の日常が壊されることも無かったという思いはあった。存在を否定するわけではないが、存在と行為については、きょうは残念に思って姿を見た。謝罪については、誰に謝罪しているのかというのが率直な気持ち」 (Q被告が冒頭、謝罪をしたことについて) 「私たちの方をまったく見ていないので、誰に対して謝罪したのかなというのが率直な意見。言葉の中に、ご遺族と言っていたが、私たちのことを一瞬も見ていないので、謝罪には聞こえなかった」
すごく長い時間だった 今月でこの日々に一段落付くのだろう
(Q車両の写真やドライブレコーダーの映像などもあったが) 「事故当時、夜間だったので、目撃情報もあまり無かったのではないかと思っていた中で、ドライブレコーダーの提供、非常にありがたく思っている。それが証拠として私たちも見ることが出来て、その瞬間は衝撃はあるが、改めてこの事故の大きさ、衝撃は感じるものであった」 (Qようやく裁判が始まったことについて) 「弟が事故に遭った時は、裁判があるとか何も分からない状態。ただ悲しみに暮れ、家族の中でも悲しい話はずっと出来ず、自分の思いはだんだん自分の中に秘めた。 3年半以上経つが、すごく長い時間だった。今月で、この日々に一段落付くのだろうと思っている。不安もあったが安堵する部分もある」
弟は見てくれている
「弟が亡くなった一報を聞いた時は、本人の苦しみより私自身の悲しみの方が大きくて、寂しい気持ちだった。それがだんだん、本人はどうだろうと。どこにも発信出来ずにこの世から去ってしまった。きょうの裁判も実際に見ることなんて出来ないがどこかから見ていてほしい。彼の無念というものが必ずある。私が少しでも晴らしていきたい。弟は見てくれていると思う」 15日の裁判で検察は「危険運転致死罪」にあたると懲役12年を求刑。一方、弁護側は「過失運転致死罪で処罰されるべき」と主張。時速194キロの車による死亡事故は「危険運転」か「過失」か。判決は28日に言い渡される。
テレビ大分