Angry Birds 100年続くコンテンツを目指す 幼稚園経営も2014年春スタート
人気ゲームアプリ「Angry Birds(アングリーバード)」などを提供しているフィンランドのIT企業、ROVIO。アングリーバードの映画化もすでに決定し、ゲームアプリの枠を超えて、世界中から支持されている。世界各地に支社があり、2013年には日本支社も設立された。「100年続くコンテンツ」を目指す企業として、来春には教育ビジネスもスタートさせるという。サンタクロースの国で知られる北欧・フィンランドで誕生し、躍進を続けるROVIO。企業理念や、今後の展開について、日本のカントリーディレクターのアンティ・ソンイネンさんに話を聞いた。 ――今春、日本支社を立ち上げた理由は 「日本のエンターテインメント市場は大きく、クリエーターが多くいます。製品を売る市場としての価値だけでなく、クリエイティブな企業や人たちのインスピレーションを受けることができるため、日本でマーケット展開していこうと、支社を設立しました」 ――グローバル戦略における日本市場の役割は 「私たちはエンターテインメントの部分で世界一になりたいと考えています。ゲームだけではありません。日本は、任天堂などのゲームの文化、歴史も長く、アニメなどのクリエイティブな文化背景があり、ノウハウを吸収できる国だと考えています」
――ROVIOの企業理念の1つに「100年コンテンツ」とあります。どうやって実現するのか 「ゲーム会社の場合、1つ目を作ったあと、次に何のゲームを作るか、という話になるのが一般的かもしれません。私たちはゲームに閉じるつもりはありません。多様性を意識していて、さまざまなエンターテインメントに進出することを考えています。また、キャラクターを通して、教育などにも影響を与える試みも始めています」 ――教育について、具体的にいうと? 「2年前からヘルシンキ大学と共同でプレイグラウンド、つまり幼稚園を作ろうと取り組んでいます。この春、第一弾として中国に『アングリーバード プレイグラウンド』がオープンするんですが、キャラクターを通じて、『ファン・ラーニング』、つまり学ぶことが楽しい、と感じられるような教育を行えるように設定されています。ゲームは依存症になることがしばしば問題になりますが、“ポジティブな依存症”、例えば、学ぶことが楽しくて仕方がない、そういうことをアングリーバードを通じてサポートしたい。ヘルシンキ大学が教育についての研究サポートをしてくれて、教員の研修もやってくれています」