町内会単位ではなく"学区単位"で防災訓練を大規模化 地域を守る『若い力』が技術を磨く=静岡市
静岡放送
12月1日は恒例の地域防災訓練です。それに先立って静岡市の中心部では11月24日に大規模な防災訓練が開催されました。重視したのは若い世代の参加。高齢化や人口減少を背景に町内会単体ではなく、学区単位の防災体制を築く動きです。 【写真を見る】町内会単位ではなく"学区単位"で防災訓練を大規模化 地域を守る『若い力』が技術を磨く=静岡市 <和田啓記者> 「地域の防災訓練に来ているんですが、消防車や警察車両、そして防災関連のブースが立ち並んでいて普通の訓練とは雰囲気が異なります。さながら防災のお祭り、防災フェスタのようです」 静岡市の街中に位置する安西学区の防災訓練です。地震の揺れを体感する起震車体験に… 「痛くないですか?」 「そうそうそう、痛くないですか、いいですね」 実践的な倒壊家屋からの救助訓練。消防や警察、地域のホームセンターや自主防災組織など参加機関は10団体以上、用意された訓練メニューは17ブースにのぼります。 <子ども> 「火事だー!火事だー!」 特に際立っていたのは親子連れの若い世代の参加です。 <参加者(親)> 「普通の防災訓練だと飽きちゃうけどこうやっていろいろ体験できると本人たちも興味を持って参加してくれるのでいいかなと思います」 <参加者(子ども)> 「震度7とか来るのが怖いです」 安西学区には12の町内会に約7000人が住んでいます。一つの町内会でできる訓練には限界がありますが、避難所にもなる学校を拠点に学区単位の組織にすることで訓練を大規模化。広域で支え合う仕組みを目指します。 <孫と参加> 「今回は学区でやるって言うのでこんなにたくさん人がいる。起震車楽しみにしてきました」 <小6男子> 「知っている場所、みんなが行く場所でやることでみんなが集まりやすくなる。(訓練に)行きたくなりましたね」 地域の防災を支える自主防災組織のベースは町内会や自治会ですが、その加入率は年々減少し今や70%ほど。自主防災組織のあり方が岐路に立つ中、訓練をイベント化して多くの人に防災に親しんでもらい、地域防災の担い手を増やしていくのが目標です。
<防災訓練を企画した 福嶋茂剛さん> 「実際に大規模災害が起きた時にやはり消火、それから救助活動を行うにはやはり若い力が非常に必要になってきますので、若い世代の方がこういった防災訓練に参加して技術を身に付けていただくことが被害を少なくすることに繋がっていくと考えております」
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