日本&東日本ボクシング協会の次期会長に決まった元世界王者のセレス小林氏が掲げる4つの”改革”マニフェスト…「(存続危機の)JBCの話を聞きたい」
プロボクシングの東日本ボクシング協会は25日、東京都内で定期総会を開き、次期会長として元WBA世界スーパーフライ級王者のセレス小林氏(本名・小林昭司、48)が就任することを承認した。同協会の会長は、会則により、全国の4協会を束ねる日本プロボクシング協会の会長を兼務する。任期は4月1日からの3年間。元WBA世界フライ級王者で現会長の花形進氏(75)は1期(3年)で退任、バトンを渡すことになった。 セレス小林新会長は4つのマニフェストを発表。亀田裁判に敗訴、すでに一般財団法人としての日本ボクシングコミッション(JBC)が「解散」となることが決定するなど、存続問題に揺れている日本ボクシングコミッション(JBC)との関係強化を公約の一つに掲げ、緊急協議を行うことを明かした。
語り継がれるムニョスとの壮絶な激闘
元世界王者から元世界王者へ世代交代のバトンが渡された。 「これから協会も若返りでいかなくちゃいけない。バリバリやってもらいたい」と花形会長から激励を受けたセレス小林氏がジムの会長で作られる親睦団体のトップに就任することになった。 国際ジムに所属していた現役時代に務めていた冠婚葬祭会社の結婚式場の名をリングネームにつけ、世界挑戦まで、4敗するなど、挫折を味わいながらもコツコツと強くなり、高度なテクニックと勇気のあるファイティングスプリットで、2001年に4階級制覇を果たしたWBA世界スーパーフライ級王者のレオ・ガメス(ベネズエラ)を10回に倒してベルトを奪取した。 2度目の防衛戦で、当時、世界最強の評価を受けていた21戦全KO勝利のアレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)と、真っ向打ち合った激闘は、5度ダウンを奪われてTKO負けしたが、語り継がれる名勝負となった。 千葉の柏にセレスジムを立ち上げてからは、後進の育成に尽力し、指導者としては岩佐亮佑をIBF世界Sバンタム級王者に育てた。その戦術、戦略については、世界でも屈指のものあり、テレビの解説者としても活躍している。 セレス小林氏は、4つのマニフェストを掲げた。 (1)キッズ育成のさらなる徹底 「理事として15年間 U―15、ジュニアチャンピオンズリーグとキッズ世代の育成に携わってきました。ボクシング界の宝である子供たちが 活躍できる場を提供します」 (2)4回戦・6回戦の充実 「プロ選手増加のための思い切った方策を打ち出します。プロ選手の底辺拡大を目指し4回戦と6回戦の試合を充実させることを約束します」 (3)アマとのより良い関係構築 「日本ボクシング連盟との 良好な関係をさらに発展させ プロアマの垣根を超え オリンピックスポーツとしてのボクシング振興のため協力していきます」 そして、(4)が、当面の最大の課題である「コミッションとの関係強化」だ。「JBCに言うべきことは言いながら協会とコミッションが一丸となり 他格闘技に負けない ボクシングを作っていきます」