ウクライナは「テロ国家」となりロシアを怒らせ、戦争継続を選んだ
「テロ」の実行機関
SBUとその姉妹機関である軍事情報機関(HUR)は、ロシア国内およびウクライナのロシア占領地域における数々の暗殺に関与している。米国当局は、2022年に起きたロシアの著名な民族主義者の娘ダリア・ドゥーギナの殺害事件の背後に、ウクライナの治安機関がいるとみている。 実は、11月に起きた爆殺事件にも、SBUは絡んでいる。「キーウ・インディペンデント」は、「11月13日に占領下のセヴァストポリで起きたロシア海軍将校ヴァレリー・トランコフスキーの死亡を伴う自動車爆破テロ(下の写真)は、SBUによる作戦であったと、同局の情報筋がキーウ・インディペンデントに語った」と報じたのである。トランコフスキーは第41ミサイル艇旅団の参謀長であり、「黒海からウクライナの民間施設に対して巡航ミサイルの発射を命じた戦争犯罪者」であると情報筋はのべたという。 10月には、ウクライナ軍情報部(HUR)が犯行を認める自動車爆破事件が起きた(下の写真)。ロシア占領下のルハンスク中心部で、ロシア軍のドミトリー・ペルヴハ少佐が乗っていた車が爆発し、少佐が死亡したのである(「キーウ・インディペンデント」を参照)。 犯人は不明だが、ロシアの多くのメディアは12月12日、「Kh-69ミサイルと最新の無人機(UAV)の開発者がモスクワ近郊のコテルニキで殺害された」と報じた。殺されたのはミハイル・シャツキーで、核エネルギー産業を統括する「ロスアトム」傘下の国営企業 「モスクワ実験設計局MARS 」の副総設計責任者兼機能ソフトウェア主任設計者であることが、公開資料から判明している(ロシア語情報を参照)。ほかにも、同月9日、ロシアが占領するドネツクで車が爆発し、同州のイエレノボというコロニー(開拓地)の責任者セルゲイ・エフシコフが死亡した。
ウクライナ・ロシア担当米特使の批判
このようなウクライナ政府の「テロ」に対して、ドナルド・トランプ次期米大統領がウクライナ・ロシア担当特使に指名したキース・ケロッグは批判的である。彼は、12月18日、フォックス・ニュースとのインタビューで、つぎのようにのべた(下の写真)。 「戦争にはルールがあり、やってはいけないこともある。たとえば、戦場で負傷した兵士を殺してはいけない。非戦闘員を殺してはいけない。重要な将軍を故郷で殺すということは、(ルールを)拡大解釈するようなもので、私はそれが本当に賢いとは思わない」