資産1億円超の『富裕層』は日本にどれくらい?増加の理由と“インカムリッチ”世帯年収1500万円以上の共通点を解説
皆さんの周りに「富裕層」といわれるような方はいますか? 今回は資産が1億円を超える世帯のことを富裕層としますが、実は日本では富裕層の世帯数が増え続けています。 ◆【一覧表をチェック】資産1億円超の「富裕層」はどれくらいいる? 本記事では「富裕層」や、年収が高い「インカムリッチ」の割合がどれくらいいるのかをご紹介します。 そして、資産の保有割合もみていきましょう。富裕層やインカムリッチの方たちは資産を銀行預金だけで持っているのか、それとも金融商品で運用をしているのか、確認していきましょう。 後半の記事では、富裕層になるためのヒントも記載しています。富裕層を見習いご自身の資産のバランスについて考えていただく機会にしていただきたいと思います。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
日本に「資産1億円以上~5億円未満」の富裕層は2%しかいない
何をもって「富裕層」とするかには明確な定義はありません。収入額で見るか、保有資産額で見るかによっても変わってくるでしょう。 2023年3月に公表された野村総合研究所(NRI)のニュースリリースでは、日本の全世帯を純金融資産(※)保有額別により「マス層」から「超富裕層」の5階層に分類し、各層の世帯数や資産規模を推計。 そのなかで、純金融資産保有額1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」、5億円以上の世帯を「超富裕層」と定義しています。 次では、その世帯数や資産保有額の推移などに関するデータを見ていきましょう。 ※純金融資産保有額:預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険など、世帯として保有する金融資産の合計額から不動産購入に伴う借入などの負債を差し引いたもの ●富裕層の定義と割合 同リリースによると、2021年調査時点での日本の「富裕層・超富裕層」の数は148万5000世帯。全世帯(5413万4000世帯)に占める割合はわずか2.7%です。ほんの一握りのトップ層と言えるでしょう。 ●超富裕層~マス層:純金融資産保有額別にみた世帯数 ・超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円 ・富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円 ・マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円 一方「富裕層」と「超富裕層」世帯の保有資産は推計364兆円、全世帯の保有額合計(1632兆円)に占める割合は22.3%です。 ごく少数の「持てる世帯」に資産が集中していることから、富裕層たちの行動が日本経済に与える影響は小さくないと言えそうです。 ちなみに富裕層・超富裕層の世帯数は、同調査開始(2005年)以降最多となりました。次で詳しく見ていきます。