「最近体調崩す人が多い…」増加する“夏風邪”、今週はさらに注意が必要
最近、周りで体調を崩している人いませんか?実はその症状、“夏風邪”かもしれません。さらには、「手足口病」流行の兆しも。体調を管理するため、私たちはどんなことに気をつければ良いのでしょうか。
発熱と喉の痛み、“夏風邪”が増加
名古屋市中区にある『栄セントラル耳鼻科』、朝から多くの患者が受診に訪れていました。患者の症状は主に、喉の痛みや鼻水などの“風邪っぽい”症状。院内で診察を待つ人々に取材すると、「(赤ちゃんが)鼻水とせきがでるので来院しました」、「急にめちゃ(のどが)痛くなっちゃって、気付いたら熱も出て。最近あたりから(周りで)体調崩す人が多いなって」など不調に関するさまざまな声が寄せられました。
『栄セントラル耳鼻科』の服部忠夫院長によると、ゴールデンウイーク明けから徐々に“風邪っぽい症状”を訴える患者が増加。服部院長は、「熱がでて、喉が痛いという方が多いですね。通常よりもちょっと早いような気がしますけど、数として増えている。明らかに数は多い」と話します。最近では、1日に約10人~15人が来院する日もあるそう。
発熱や喉の痛みが続く夏風邪。服部院長は「2~3年していたマスク生活がなくなり、抵抗力が弱くなったことが考えられます」と増加の原因を分析。続けて、「気温も平年気温よりも高かったということは、ウイルスが活性化してうつりやすくなっているのかもしれません」と今年ならではの原因を明かしました。
今週、全国各地で夏日が続くと予想。東海地方では連日、30℃を超える真夏日の予報がでています。 服部院長は、「明らかに(夏風邪患者の)数は増えてくると思います。夏風邪だと気付かないと重症化したり、他の方にうつす可能性もありますので注意が必要です」と呼びかけました。
例年より早い!? 「手足口病」流行の兆し
長引く“夏風邪”。しかし、注意が必要なのは大人だけではありません。今、愛知県の調査で急激に感染者を増やしている病気があります。愛知県感染症情報センターによると、その病気は2019年に大流行。しかし、当時よりも早いタイミングで感染者が増えているのです。大阪では感染者が5年ぶりに警報レベルとなったという病気。 その病気とは、「手足口病」。口の中や手足に水疱(すいほう)状の発疹ができる感染症で、発熱などが見られることもあります。 なぜ今年、「手足口病」が流行しているのでしょうか。『いとう王子神谷内科外科クリニック』の伊藤博道院長によると、去年ヘルパンギーナや咽頭結膜炎など別の感染症が流行したため、手足口病に感染する人が少なかったそう。そのため、手足口病に対して免疫のある人が少ないことを、原因のひとつとして述べました。 「手足口病」の対策として、『栄セントラル耳鼻科』の服部院長は、「手を清潔にすること」、「タオルの使い回しを避けること」の2つを挙げました。アルコールが効きにくいとされている「手足口病」。せっけんやハンドソープで洗い流し、手を清潔に保つことが感染予防につながるそう。また、家庭内でタオルを介して感染した実例もあるため、家族間でタオルを使い分けたり、使い捨てのペーパータオル等を使用することも効果的なのだそう。 手洗いやうがいなど、基本的な対策が重要となる「手足口病」。家族で取り組み、体調に気をつけましょう。