優勝争いのアーセナルが1-0勝利 冨安健洋「歴史に名を刻めればいい」 体が重い中フル出場で存在感
◆プレミアリーグ第37節 マンチェスターU0-1アーセナル(12日、マンチェスター=オールド・トラフォード) 前日に引き続きプレミアリーグの第37節が1試合行われ、日本代表DF冨安健洋(25)が所属するアーセナルはアウェイで8位マンチェスターUと対戦。今季は不振だが、ファーガソン監督時代にはイングランド最強を誇った名門との対決。冨安は定位置の左SBで先発、マンチェスターCとの一騎打ちとなった優勝争いの中、完全なるレギュラーを奪取して90分フル出場を果たし、1-0のクリーンシート勝利に貢献した。 アウェイでしびれるような1-0勝利だった。20年前はベンゲル監督とファーガソン監督が対峙し、同カードがプレミアリーグの覇権を激しく争う試合だった。そんな伝統の一戦が今季のアーセナル最後のアウェイ戦となった。 前日にマンチェスターCがアウェイのフラム戦で4-0大勝。ついに両軍が36試合を消化、4連覇を目指すグアルディオラ監督のチームが勝ち点を『85』に伸ばし、83点のアーセナルに2点差をつけて首位に立っていた。 絶対負けられない試合。地元テレビが直前練習を欠席した冨安に関し、「マンチェスターU戦出場が微妙」と報じたが、最近の定位置左SBできっちり先発して90分フル出場果たした。 試合後、冨安は25度と気温が上がった英国マンチェスターの暑さもあり、「今日はちょっと体が重かった」と明かした。しかし前半20分にトロサールが決めた虎の子の1点をきっちり守ったアーセナルDF陣の一員として、尻上がりに調子を上げ、身体能力の高いマンチェスターU攻撃陣を跳ね返し続けた。 最近は”ゴールに絡みたい”と語って攻撃的なパフォーマンスを示唆していた日本代表DFだが、このアウェイ戦では守りに重心をおいた。体が重く感じた中でも「まずは前半(をゼロで)終わらせることができた。前はしっかりと得点するクオリティーを持っているので、(トロサールの1点を守り)きょうもクリーンシートで押さえることができて良かったと思います」と話し、勝ち点『3』の奪取を最優先したアウェイの1-0勝利に胸を張った。 さらにはこのユナイテッド戦勝利で最終戦までもつれ込んだマンチェスターCとの激しい優勝争いについて、「世界最高峰、最もレベルが高いと思うプレミアリーグで、最後の試合まで優勝争いができるというのは、日本人という枠を越えても、本当に誰しもができる経験ではないと思います」と話すと、「アーセナルの歴史を見ても、タイトルを取れば歴史に名を刻むことができる。歴史に名を刻めればいいなと思います」と続けて、つば迫り合いの優勝争いを制することを誓って、かつてイングランド最強を誇ったオールド・トラフォードを立ち去った。
報知新聞社