はやぶさ2、人工クレーターを確認 JAXA会見(全文2完)人生最高の1日
堆積物が積もっている領域もタッチダウンの対象になりうるか
時事通信:時事通信の【カンダ 00:27:57】です。ちょっと細かい点で、今の40メートルの暗色領域なんですけれども、科学的には、先ほどの10メートルぐらいの地形変化の領域にプラスして、例えばこの40メートル、堆積物が積もっているような40メートルもタッチダウンの対象にはなりうるんでしょうか。つまりそこが地下から出た物質を採るという観点からすると、そちらも可能性としてはあるということなんでしょうか。 津田:これは私からお答えします。あります。必ずしもクレーターの真上に降りる必要はなくて、イジェクタを採りたいというのが当初の目標ですので、そういう意味ではこのクレーターの中心だけではなくて、少し広い範囲から候補地点を探そうというふうに考えています。 時事通信:それと、予想していたよりもかなり早い段階でこの写真が出てきたと思うんですけれども、事前のONC-Tで変わってるかもしれないなっていうのがあって、例えば結構当たりを付けていて、ここの領域を一番早く先にONC-Tの画像を下ろしてきたというような感じなのか、どういう認識でこれがすぐ出てきたんでしょうかというのをお伺いしたいんですが。 津田:一番大きかったのは、管制メンバーみんな早く見たいという気持ちです。特にこの辺といって当たりを付けて、そこを最初に再生するようなことはしてません。これはあくまで計画に従って客観的に評価できるように、どのデータもフェアな状態で見ようと試みましたが、1つ努力できたことは、この降下運用が非常にスムーズにいきました。 そのために、降下運用が終わって姿勢が地球を向いて安定したときから撮影したデータを地球に向けて再生するということをやるんですが、それを早めることができました。早めた上で、かつ、今日は局、状況が良かったので、アンテナの通信回線が良かったので、通信速度も当初の予定より早めました。これによって再生速度が早まって、予定よりも早くデータが下りてきたということです。