PK戦の末に敗れた新潟イレブン。長倉（右から2人目）は号泣（撮影・小海途　良幹）

　◇ルヴァン杯決勝　新潟－名古屋（2024年11月2日　東京・国立競技場） 　ルヴァン杯の決勝は2日に東京・国立競技場で行われ、新潟はPK戦の末に名古屋に敗れ、悲願の初タイトル獲得はならなかった。FW長倉幹樹(25)は6得点を挙げて大会得点王に輝いたが、PK戦で失敗し、試合後は涙が止まらなかった。 【写真】勝利を喜ぶ名古屋イレブンと厳しい表情で肩を落とす新潟イレブン 　新潟は前半31分、自陣ゴール前でのパスミスから名古屋のFW永井に決められて先制点を献上。さらに同42分に名古屋にパスで崩され、最後は永井に2点目を決められて、前半を0－2で折り返した。 　それでも2点を追う後半26分、途中出場したMFゴメスが右サイドを崩し、クロスからMF谷口が頭で押し込んだ。オレンジに染められたスタンドは歓喜に沸き、反撃ムードが一気に盛り上がった。さらに後半アディショナルタイム、ペナルティーエリア内で途中出場のFW小見が倒された。主審がVARで映像を確認した末にPKを獲得。そのPKを小見が冷静に決めて2－2に追いつき、大会決勝史上11回目の延長戦に突入した。 　しかし延長前半3分、左クロスからゴール前を崩され失点。それでも延長後半6分、FW長倉のスルーパスに抜け出した小見が左足でゴール左下を射貫き、再び試合を振り出しに戻した。 　120分間で決着はつかず、PK戦に突入。新潟は2人目の長倉が右に外してしまったが、名古屋は5人全員が成功。勝敗が決した瞬間、長倉は地面に突っ伏して号泣した。 　表彰式でも長倉の涙は止まらず、仲間に肩を抱かれてなぐさめられる様子が見られた。 　ネット上のサッカーファンからは「彼がいたからここまで来れたのはあるよね」「3点目のあの絶妙なパスはすごかったからそんな号泣しないでくれよ長倉…」「こっちまでグッと来る」など、奮闘した長倉を気遣う声が多く上がった。