東西の神男が炎に立ち向かう!天下の奇祭「鳥羽の火祭り」に密着 愛知・西尾市
「先生、頑張れ!」と野口さんの教え子たちなど観客達の大きな応援の声に包まれる境内。燃えさかる炎のなか、男たちは火だるまになりながらススキを掻き出していく。
点火から約10分後、ゆすり棒で刺したすずみが崩れ落ち、神木が姿を現した。神男は神木を引っ張り出す役目。男たちからは「神男!神男!」と神男を呼ぶ声が激しく飛び交う。
神木を引き出すため呼ばれた野口さんだが、頭巾の結び目が固くなかなかほどけない。なんとか結び目がほどき、神木をひっぱり出すことに成功。果たして、先に奉納するのは、東と西、どちらなのか・・・!
成し遂げた神男の役目「感謝の気持ちでいっぱい」
最初に拝殿にやってきたのは、西の神男・重富さんたち。今年は、西地区が豊作という結果を手にした。「野口先生!野口先生!」と教え子たちの声に応援されながら、続いて到着した東の神男・野口さん。
次点で奉納した東地区は、例年並みの作物の出来という結果となった。野口さんの“神男”としての姿について、教え子たちは「いつも様子と違って、かっこいいと思いました」と嬉しそうに話した。
無事、“神男”という大役を成し遂げた野口さんは、「本当にたくさんの人達に支えてもらい、教えてもらって、今この一年の役割を全うできたと思います。感謝の気持ちでいっぱいです」と、周りの人々への感謝と気持ちと達成感をかみしめた。 今年も大きな盛り上がりをみせた「鳥羽の火祭り」。来年に向けて、各家庭ではススキの植栽が始まっている。