【MLB】レンジャーズの有望株ロッカーがメジャー昇格へ 日本時間13日のマリナーズ戦で先発予定
苦難が続いた「未来のスター投手候補」がいよいよメジャーの舞台に挑む。日本時間10日、メジャーリーグ公式サイトのケネディ・ランドリー記者によると、レンジャーズは日本時間13日に行われるマリナーズ戦でチーム2位、MLB全体98位の有望株、クマー・ロッカーを先発登板させる模様だ。2022年にドラフト全体3位で入団したロッカーは、今季マイナー3階級で10試合に登板し防御率1.96の活躍。36回2/3を投げて奪三振55に対して与四球わずか5と球威と制球を両立させている。 現在24歳のロッカーは、もともと2021年のドラフトでは全体1位候補と注目された有望株だったものの、ドラフト直前でパフォーマンスを落とし全体10位と意外な順位での指名となっていた。さらに、指名したメッツとの契約が肩や肘の健康面の不安からまとまらず1年「浪人」する形に。その後肩の手術を受けて順調に回復し、翌22年のドラフトで全体3位指名を受けて入団したロッカーだが、昨年5月に今度は右肘を痛めてトミー・ジョン手術を受けるなど、故障に悩まされてきた。 それでも今季7月に復帰したロッカーは、好パフォーマンスでわずか2か月での早期昇格。育成やスカウト部門を担当するロス・フェンスタメイカーGM補佐も、「彼は自身ではコントロールできないような困難な状況に常に立ち向かってきた」とその精神力を高く評価し、「彼がレンジャーズの一員であることを嬉しく思う」と語っている。 一方でチームは実績十分の右腕ジェイコブ・デグロムとマックス・シャーザーの復帰も予定されており、ロッカーを加えると先発投手が7人となってしまうため、一時的な昇格である可能性も指摘されている。実際にクリス・ヤングGMもロッカーの昇格について「焦らないように」と先月時点でコメントしていたばかりだ。それでも、ワールドシリーズを制覇した昨年から一転して現在借金4と苦しい戦いを強いられているレンジャーズにとって、有望株の活躍にファンの期待が集まることは避けられないだろう。ロッカーの投球が来シーズン以降への希望の光となるか、デビュー登板が注目される。