サウナ好きも満足できる!落ち着いた和の空間「喜楽里別邸 横浜青葉店」で初心者の楽しみ方を探ってみた
2024年3月20日にオープンした「喜楽里別邸 横浜青葉店」。関東に17店舗展開する「湯楽の里」のグループで、「喜楽里別邸」としては埼玉・飯能、茨城・ひたちなか、つくばに続く4店舗目。「湯楽の里」とは異なり、小学生以上を対象とした温浴施設で、温泉、サウナ、岩盤浴などが楽しめると早くも人気施設となっている。そんな話題の「喜楽里別邸 横浜青葉店」に行ってみた。 【写真で見る】喜楽里別邸 横浜青葉店 ■岩盤浴のオートロウリュは初心者にもやさしい 「こどもの国駅」から徒歩約7分、住宅街の中を進んで行くと突如として現れる趣ある建物。旅館のような佇まいに、入る前からテンションが上がる。館内も木のぬくもりを感じる和の空間で、窓の外には緑が見えるなど日常を忘れて落ち着ける施設。 靴箱のキーがお財布代わりになるシステムで退館まで非接触。入浴と岩盤浴があり、せっかくなので今回は両方を体験。岩盤浴料金は平日500円、土日祝日は600円とお手ごろ価格で、この料金に岩盤浴着+岩盤浴専用タオルが含まれている。岩盤浴着+岩盤浴専用タオルも非接触で受け取れる専用ロッカーが設置されていて、岩盤浴着のサイズを選ぶと自動でロッカーが開くようになっていた。画期的! 脱衣所で岩盤浴着に着替えたら、岩盤浴専用タオルを持って「プルガマ&岩盤浴 温熱房」へ。岩盤浴専用エリアに入るには、靴箱のキーをかざす必要がある。専用の休憩所には約2000冊のコミックを完備したコミックコーナーや休憩スペース、リクライニングシートなどがある。ここは岩盤浴後に利用するとして、さっそく「プルガマ&岩盤浴 温熱房」へ。 「プルガマ&岩盤浴 温熱房」の入口にはオートロウリュとナノミストアトラクション幻夢の時間が書かれている。どちらも体験したいので、まずはオートロウリュの時間に合わせて入室。岩盤浴エリアは大きなひと部屋になっていて中央に鎮座するのが「プルガマ」。プルガマは韓国語で“火の窯”で、溶岩石を釜で熱して大量の遠赤外線を放熱する韓国のサウナのこと。サウナでいうサウナストーンを積んだストーブのようなもの。 岩盤浴はブラックゲルマ、麦飯石、甲翠、鳳緑、薬黄石、ブラックシリカの6種があり、岩盤の上に横になってじっくりと体を温めて発汗を促すことができる。サウナとは異なり、比較的低温で時間をかけて温めていくので、苦手という人は少ないと思われる。専用のバスタオルを敷いて横になり、まずはここでしっかり体を温める。 オートロウリュは岩盤浴に横になった状態で体験できる。時間になるとプルガマの溶岩石 にオートで水がかかり程よい蒸気が上がる。温かい岩盤に横になっているところで湿度が上がっていくのはサウナ室のロウリュとは違った感覚。それほど蒸気も熱くないので、サウナ室でロウリュを体験したことがない人や初心者にもおすすめ。 体が温まったら約6度に設定された「涼冷洞(りょうれいどう)」でクールダウン。温まった体を冷やすことで皮膚細胞に刺激を与えることになり、肌がリフレッシュするという。こちらも水風呂が苦手という人でも体験できるので、まずはクールダウンの気持ちよさを知りたいという人にもおすすめ。長時間入ったままだと体を冷やしすぎてしまうので、様子を見ながら気持ちのいいところで出よう。その後は一旦休憩スペースに出て水分補給を忘れずに。ペットボトルのドリンクは、設置されたペンで名前を書くなどして専用の冷蔵庫に入れておける。 ここの岩盤浴のメインイベントともいえるのが「ナノミストアトラクション幻夢」。きめ細かいミストを発生させることで、雲の中にいるような感覚になれるという。背中からは岩盤の輻射熱(ふくしゃねつ)を感じ、何ともいえない感覚を味わえるそうだ。岩盤浴室の隣に「ナノミストアトラクション幻夢」専用の部屋があり、時間になったらこの部屋に入れば体験できる。もちろん、その時間以外は岩盤浴として普通に使用できるが、「ナノミストアトラクション幻夢」の数分前に一旦全員退出して、改めて順番に入室するシステムになっている。この部屋は16床しかないので、土日祝などは「ナノミストアトラクション幻夢」の時間には並んで待つことも。 1時間に1回のイベントなので、時間のチェックは忘れずに。実際に入ると前が見えないくらい真っ白な霧に包まれ、岩盤の上に横になっていながらどこにいるのかわからないような不思議な気分。途中で体を起こすと上部には霧がないので雲海のように見え、まさに幻想的。全身がミストに包まれる感覚とともにぜひ体験してほしい。 ■ロウリュの直後にオート熱波でアツアツに 岩盤浴で体を温め、しっかり汗をかいたら水分補給も忘れずに。岩盤浴を堪能したら今度はお風呂とサウナを楽しもう。脱衣所に戻ったら岩盤浴着を脱いで浴室へ。汗もかいているので体や髪を洗ってからサウナに入る。通常、サウナの前に湯舟につかることによる“下茹で”が推奨されるものの、岩盤浴でしっかり温まったあとなら下茹ではしなくてもいい。いきなりサウナはちょっとという人はお風呂に入ってのんびりしても。 さて、こちらのサウナはサウナ室内に2台のストーブが設置されている。ある程度の広さがあるサウナ室だが、この広さに2台のストーブの存在感はすごい。サウナ室では下段のほうが温度は低く、上段に行くほど熱くなっていくが、ストーブが2台あるのでストーブの前は下段でもかなり熱く感じる。ということで、初心者はテレビの正面になるが、下段の中央辺りがよさそうだ。 30分ごとにオートロウリュが行われる。ロウリュとはサウナストーンに水をかけること。これによりサウナ室内に蒸気が立ち込め、体感温度がグッと高くなる。普通は人間が水をかけるのだが、これを機械が自動で行うのがオートロウリュだ。さらに、サウナストーブの上にある3つ口の送風口から吹き出す風が、ロウリュの蒸気を煽って熱風を起こす。いわゆる熱波やアウフグースと呼ばれるものだ。こちらも人がタオルで扇ぐのが通常だが、ここでは機械が自動で行うオート熱波を体験することができる。この熱波がなかなかに強力でさらにアチアチになる。オートロウリュやオート熱波は導入しているスーパー銭湯もあるが、こちらのオート熱波は結構ハード。いろいろなスーパー銭湯でサウナを体験しているが、正直、かなり驚いた。 結論からいうと、熱い!とにかく熱い!実際、1セット目ではサウナ室にいた十数人は次々に退室していき、あっという間にひとりになってしまったほど。ここのオートロウリュは霧状の水をサウナストーンに吹きかけるのだが、思った以上に霧が出ている時間が長い。長いということはその間ずっと熱い蒸気が立ちこめるので、体感温度は上がる一方。 さらに注意したいのがオート熱波。5分間ほど送風が続く。これは熱いはず。一般的な数字はわからないが、通常の熱波に比べて長く感じる。この熱風を浴びるなら、サウナハットかタオルを頭に巻いて、体を覆うタオルも持って入ったほうがいい。鼻や口など粘膜部分をタオルで覆うのも有効だ。とにかくこの威力、もはや笑ってしまうレベル。サウナ好きのガチ勢さんもきっとハマるだろう。 となると初心者には太刀打ちできないのではと不安になる。が、入り方を工夫してみる。まず、座る場所。先にも述べたように下段の中央をキープする。オートロウリュ後すぐオート熱波が始まるので、あえてその時間帯を避けるのも一案。オートロウリュのタイミングで退室するようなリズムでサウナに入ってもいい。だが、せっかくなのでこのオートロウリュやオート熱波を体験してみたいという気持ちも出てくる。そんなときはオートロウリュが始まる少し前にサウナ室に入って、うっすら汗をかいておく。オートロウリュやオート熱波が始まって無理だと思ったらすぐ出ればいい。サウナ好きやベテラン常連さんっぽく見える人でもオート熱波で退室しているのだから、初心者なら気兼ねすることはない。普段のサウナ室では何となくほかの人の目が気になって出にくいと思っている人も、堂々と?退室できる。 サウナのあとは水風呂がおすすめだが、こちらの水風呂は10度台前半とかなり冷たい。サウナが熱いから水風呂が冷たいのはサウナ好きにとってはうれしいことだが、水風呂が苦手な人にはちょっとハードな温度だ。ただ、このサウナの熱さを体験したことでキンキンの水風呂に入れるかもしれない。もちろん、水風呂は無理と感じたら絶対に無理はせず、ぬるめのシャワーを浴びて外気浴へ。露天エリアのととのい椅子で涼むのがおすすめだ。 露天エリアは竹林に囲まれていて、都心からも近いとは思えないほどに癒やされる空間。水風呂後の休憩はもちろん、水風呂が無理だった人も汗を流したあと、この露天エリアで休憩しながらゆっくりクールダウンするのは格別。風にそよぐ竹林の葉の音を聞きながらのんびり過ごす贅沢感はたまらない。ちなみに今年の秋には温泉が開湯予定とのこと。この景色の中で温泉に入れるなんて期待が高まる。また、内湯には地域最大級の高濃度炭酸泉があり、ゆっくりと温まることができる。 個人的にはちょっとクセになる感じのサウナと水風呂にハマったが、初心者はくれぐれも無理をしないこと。さらに、オートロウリュやオート熱波で大量に汗をかくため、意識的に水分補給することを忘れずに。浴室の入口に給水器もあるので活用しよう。 館内には食事処もあり、サウナ後のドリンクやサ飯、デザートなど、幅広く楽しむことができる。たくさん汗をかいた場合は、失われた水分やミネラルを補うメニューをぜひ。また、岩盤浴エリアは洋服に着替えたあともキーをかざせば入ることができるので、サウナのあとや食後にコミックを読みながらのんびりすごしてもいい。さらにボディケアやあかすりもあるので、日ごろの疲れをとって1日ゆっくりリフレッシュするのもおすすめ。 落ち着いた和の空間で岩盤浴や大きな風呂、サウナが楽しめる「喜楽里別邸 横浜青葉店」。小学生以上が対象で、岩盤浴室内は小学生NGとなっているので、やや落ち着いた感じもいい。岩盤浴のオートロウリュもサウナ室のオートロウリュも、ぜひ両方体験してみよう。 取材・文=岡部礼子 ※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。