「広島サポーターとエディオンピースウイング広島が最高の雰囲気をつくり出してくれた」大橋祐紀が振り返る開幕の2ゴール
今夏、サンフレッチェ広島から世界へと3人目の選手が羽ばたく。今季加入直後から期待に違わぬ活躍を見せ、前半戦終了時点でチームトップの二桁得点を挙げるなど、攻撃のキーマンとして活躍した大橋祐紀だ。湘南から加入したばかりのストライカーは、抜群の嗅覚で得点を量産した。瞬く間にチームの中心となり、サポーターからも愛された大橋は、海外クラブへ完全移籍となる見込みだ。 【写真】同じく今季サンフレッチェ広島に加入の新井直人 ここでは、サンフレッチェ広島加入直後の大橋のインタビューを再編集してお送りする。新天地へ挑むストライカーが胸に秘める思いとは。(全2回・第1回) ◆全員がハードワークした結果の勝利。ゴールを挙げることができたのはうれしかった ―加入1年目の2024シーズン、浦和とのJ1開幕戦(2月23日・〇2-0)に先発出場しました。先発を告げられたのは、いつですか? 「試合当日です。エディオンピースウイング広島の初戦でもあり、誰もがピッチに立ちたいと思っていたはずです。加入後に話を聞いて、さまざまな歴史と、多くの人々の支えで完成したスタジアムだと感じていたので、新加入でピッチに立たせてもらう責任、強い思いを表現したいと思って準備しました」 ―試合前の選手入場では、どんなことを感じましたか。スタンドにはエンブレムのコレオグラフィー(人文字)が登場しました。 「素晴らしかったです。サンフレッチェファミリー(ファン・サポーター)の皆さんと、エディオンピースウイング広島が最高の雰囲気をつくり出してくれていました」 ―前半終了間際の45分の先制点は、川村拓夢選手のシュートを浦和のGK西川周作選手がはじき、こぼれ球を蹴り込みました。 「味方がシュートしたときにゴール前に詰めていく動きは、常にやっていることです。試合後に映像を見たら、自分が思っていたよりもボールが上に行っていましたが(※クロスバーの下に当たってゴールイン)、とにかく西川選手に当てないように、と思って打ちました。新スタジアムでの開幕戦で初ゴールを決めることができて、うれしかったです」 ―後半立ち上がりの53分、前線からの守備で浦和のボールにプレッシャーをかけて、大橋選手が倒されてPKを獲得します。大橋選手とピエロス・ソティリウ選手が話し合い、ピエロス選手がキッカーを務めましたが、左に外れて追加点とはなりませんでした。 「みんなでボールを奪いにいった結果、自分の前にこぼれてきただけだと思っています。うまく前線でボールを奪うシーンを作ることができました。ピエロス選手とはいろいろやり取りしましたが、追加点が大事だったので、すぐに2点目を取れてよかったです」 ―PK失敗直後の55分、加藤陸次樹選手のセンタリングを大橋選手がヘッドで合わせて2点目を決めました。 「加藤選手を見ながら何度か動き直して、センタリングが上がってくるときに飛び込もうと思っていました。うまくタイミングを合わせることができたと思います」 ―57分にも大橋選手がゴール前でシュートを打つ場面がありました。 「あのシーンは相手選手の足が先にボールに触れたので、シュートを打てませんでした。もう1点取れていれば試合を決めることができたと思いますが、守備陣が無失点に抑えてくれました。やはり広島の守備は堅いし、全員がハードワークした結果でもあります」 (後編へ続く)
広島アスリートマガジン編集部