先輩女性社員が「20代女性社員」を怒鳴りつけ…「職場を腐らせる人たち」が考えていること
「自分もされたのだから、やってもいい」
たとえば、「八つ当たり屋」の場合――。 〈ある中小企業では30代の女性社員が突然20代の女性社員を怒鳴りつけるという。「この前、頼んでいた仕事はどうなったの。まだできてないの。なんでそんなに遅いの」「あなたが作った書類はミスが多くて、後で修正するのが大変なのよ。もっとちゃんとやってよ」などと目をつり上げて激怒する。そのため、若い女性社員は常にびくびくしており、退職者も続出しているため、慢性的な人手不足に陥っている。〉(『職場を腐らせる人たち』より) 〈怒りや欲求不満の原因になった当の相手が怖くて、言い返すことも反撃することもできない場合、その矛先を転換して別の対象に向け変えることを精神分析では「置き換え」と呼ぶ。これは、怒りや欲求不満を溜め込みすぎると心身に不調をきたしかねないので、そういう事態を防ぐための防衛メカニズムであり、誰でも知らず知らずのうちにやっている。〉(『職場を腐らせる人たち』より) こうした職場のやっかいな人たちで要注意なのは、「自分もされたのだから、やってもいい」という連鎖が次々と生まれることだ。 そして人間関係の悩みがなくならない職場になってしまう。ただ、八つ当たり屋をすぐに変えるのは難しい。話題書『職場を腐らせる人たち』では、多くの事例から見えた有効な対処法なども語っている。 つづく「どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体」では、「最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみ」「職場を腐らせる人が一人でもいると、腐ったミカンと同様に職場全体に腐敗が広がっていく」という著者が問題をシャープに語る。
現代新書編集部