「信号無視」「サイドミラーをゴンゴン」恐怖の高齢者ドライバー 60代以上で返納検討するのは5人に1人、でも本気で考えるのは80代!?
自分が運転免許証を返納するなら、いつ?実際には何歳ぐらいで返納している人が多い?
「自分が運転免許証を自主返納するとしたらいつごろか?」と年代別にたずねた結果は、「70代」59%が最も多く、次いで「80代」。回答者の年代別で見ると、30代以上は全体と同じ傾向であったのに対し、20代以下は「80代」「60代」が同率という結果に。若い世代は危機管理意識が高いのか、はたまた現実味を帯びていないからなのか……興味深いところです。 では、実際に「免許を自主返納した件数」はどれくらいなのでしょうか。警察庁の発表によると、2023年に運転免許証が自主返納された件数は38万2957件、75歳以上が返納したケースは全体の約68%を占める26万1569件。ちなみに、75歳以上の免許保有者は2023年末時点で728万2757人とのことでした(※1)。 運転免許証の自主返納者数は2019年までは増加傾向にあったものの、その後は4年連続減少という結果に。これはコロナ禍での密を避けた移動手段や、鉄道やバスなど公共交通が減少する環境下の代替移動手段として、クルマを活用せざるを得ない機会が増えたことや、クルマの運転支援機能が向上したことなど、さまざまな要因が考えられています。 確かに、コロナを経験し、高齢者の方は特に密を避けられる交通手段として車の存在はさらに魅力的に感じられるようになったのかもしれません。実際、筆者の両親も電車に乗る頻度は格段に減り、やはり自動車に乗るようになりました。
返納後に受けられるサポートも検討材料に
今回のアンケートでは、60代の5人に1人が自身の運転免許証の返納を検討したことがあり、自主返納するのは70代と考えている人が最も多いことがわかります。 運転免許証の自主返納者数は4年連続で減少しており、クルマ移動が避けられない環境で生活する方の中には、移動が不便になることなどを理由に免許証返納に踏み出せない方もいるかもしれませんが、事故を起こす前に返納することが望ましいところです。 「身分証としてとりあえず持っておきたい」という高齢者の方には、運転免許証の返納後に申請することにより発行される「運転経歴証明書」を利用する手も。身分証明書として使用できるだけでなく、公共交通機関の割引や購入品の無料配送サービスなどのサポートを受けることができる場合も。支援内容は各地域により異なるため、免許証返納を考えている方は、お住まいの地域で受けられるサポートを確認し、検討材料にしてみるのも手ですね。一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会の高齢運転者支援サイトでは、自治体ごとに受けられる各種支援施策をまとめたページがあるので参考にしてみてください。 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・東寺 月子)
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