無駄な労力をかけずに「上司の期待値を超える」仕事術
その仕事の背景と目的を確認する
まず、その仕事にある背景や目的について、あらためて確認します。たとえ単発の仕事の依頼であっても、きちんと確認してください。上司のなかには、面倒なのでいちいち言葉にするのを避ける人もいるかもしれませんが、確認しておいたほうが、あとあとズレがなくなります。 たとえば調べものの依頼の場合、調べたけれどずばり見つけたいものが見当たらない場合も想定されます。そんなときも、もしも目的や背景を事前に聞いていれば、その目的を満たすような別の調査結果や事例を提示できるかもしれません。
期待される成果物のイメージを明確にする
多くの仕事の指示は曖昧です。だからこそ、上司が求めているものが何なのか、成果物のイメージレベルまできっちり聞き出しておくことができれば、それだけで仕事は成功に近づきます。 たとえば、「A社の新サービスだけれども、まずはざっくり調べておいて」といった指示があったとしましょう。かなり曖昧な指示です。これに対して、「はい、ざっくりやっておきます」と答えるのは最悪です。 「ざっくり」のレベル感が合わなかったら、おそらく、あとで怒られるうえに、作業に後戻りも発生してしまいます。かといって、「ざっくりってなんですか? もっと指示を明確にしてもらわないとできません」というのも、これもまた最悪です。単なる受け身で、問題解決の力がない人だと思われてしまうでしょう。 相手の指示の曖昧な部分を補い、こういうことではないかという自分なりの仮説を立ててコミュニケーションをとる、これが正解です。 たとえば、「ざっくりというのは、わたしなりに、①おもなターゲット、②サービスの特徴と競合との差別化要因、③価格体系、④提供体制、その4つくらいだと思っていますが、それぞれ資料1枚、合計5枚ぐらいでまとめればいいでしょうか」といった具合です。 それぞれ資料「1枚」、表紙も含めて、計「5枚」のように、数字で示すことも重要です。成果がイメージできるよいコミュニケーションとなります。