【100歳の100の知恵】世の中の競争のほとんどがどうでもいいこと。人と比べず「自分は自分」と思うのが、心穏やかに生きるコツ
101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。 * * * * * * * <100歳の100の知恵 92> ◆<私のしないこと十訓>『世の中の競争のほとんどがどうでもいいこと。だから人と自分を比べない』 私は、人がなにをしているか、人からどう思われているかといったことには、なるべく無関心でいるようにしてきました。競争の渦中にも、入らないように注意しています。 世の中の競争のほとんどが、どうでもいいことです。そんなことにかかわらなくてもいいし、ましてや自分が当事者となり、誰かと競争するなんて面倒なだけです。 私が若い頃、マスコミの世界で活躍している女性たちは、あまり家事をしない方がほとんどでした。ところが私が一所懸命考えていたのは、効率のいい掃除の仕方や、ごはんの炊き方など。 そんなことを仕事にしている人は他にいなかったし、自分が関心のあることを追求していればよかったのです。 ライバル心というのは、ときに自分を奮起させ、がんばらせるための原動力となります。しかしやみくもに人と自分を比べ、ライバル心を燃やしていると、焦りや苛立ちが生じやすく、結局自分がしんどくなります。 「自分は自分」と思うのが、心穏やかに生きるコツではないでしょうか。
吉沢久子
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