甲子園の“有力候補”が…まさかの初戦敗退となった強豪校(5)あわやコールドの“完敗”に
第106回全国高等学校野球選手権の、出場全49校が出揃った。甲子園予選から各地で熱戦が繰り広げられた中、今年は波乱の展開が数多く見られた。どれだけ下馬評の高い実力校でも「初戦の難しさ」は共通している。そこで今回は、地方大会でまさかの初戦敗退となった強豪校を紹介する。
市和歌山(和歌山)
現在の和歌山県で、智弁和歌山と双璧をなす存在の市和歌山。2年連続の夏の甲子園は夢となってしまった。 前身となる市和歌山商時代を含めると、夏の甲子園に8回出場している市和歌山。昨夏の和歌山県大会で優勝を果たすと、甲子園でも1勝を収めた。 2000年以降、智弁和歌山以外で2年続けて夏の和歌山県大会を制したチームはなく、市和歌山は新たな歴史を作るチャンスだった。 今春の和歌山県大会ではベスト4に終わったものの、今夏もシードを獲得した市和歌山。しかし、そんな市和歌山の前に立ちはだかったのが、今年の選抜甲子園に出場した田辺だった。 田辺のエース・寺西邦右の前にヒットは出るものの、ホームが遠い展開が続いた市和歌山。コールド負けを回避するのが精一杯で、最終スコアは0-6。初戦敗退が決まった。 試合終了後には数多くの選手が膝をつき、涙を流す光景が見られた。前年優勝校のプレッシャーは、想像を絶するものなのだろう。
ベースボールチャンネル編集部