センバツ高校野球 大垣日大、吹奏楽やチアなど合同練習 夢舞台で選手に届け /岐阜
◇大声制限、生演奏や動きでエール 18日に開幕する第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する大垣日大のナインだけでなく、アルプススタンドで観戦する吹奏楽部や応援団、チアリーディング同好会にとっても、甲子園は憧れの舞台だ。生徒たちは本番を前に、同高グラウンドで初の合同練習を行い、演奏のテンポや振り付けを入念に確認した。大舞台で演奏やパフォーマンスを披露できる瞬間を待ちわびている。【熊谷佐和子】 初の合同練習は16日に行われた。大垣日大が得点した場面や、走者が三塁に出塁した好機など、実際の試合を想定。場面に応じて演奏曲を切り替える練習を、約1時間かけて実施した。試合当日は吹奏楽部員28人と同部OB15人が、同校の攻撃回に演奏するオリジナル曲「OGAKI」や、応援歌計14曲を演奏する。大声での応援が制限されている応援団12人とチアリーディング同好会19人が、曲に合わせて、身ぶり手ぶりでエールを送る予定だ。 昨夏と昨秋の県大会や東海大会では、コロナの感染予防のため吹奏楽部は演奏できなかった。昨夏の大会では、事前に録音した音源をスタンドから流した。甲子園では、新型コロナウイルス感染対策のため、アルプススタンドでの楽器演奏者が50人までに制限されているが、生演奏は可能だ。同部部長でホルンを担当する下司桃香さん(17)は入部以来、コロナ禍でコンクールなどが中止され、甲子園が人前で演奏する初めての機会になる。「夏や秋は楽器が吹けず悔しかった。甲子園で吹けるのがうれしい」と喜びを語った。 下司さん自身も中学生の時、大垣日大の吹奏楽部が甲子園で演奏しているのをテレビ中継で見て以来、甲子園は夢の舞台だった。「声援が送れない分、私たちの(楽器の)音で応援したい」と意気込む。 応援団長の川合紗矢さん(17)は「マスクを付けるが目元だけでも笑顔で、きびきびと動くことを心がけている」と話す。「野球部からは『やってやるぞ』との気持ちを感じる。甲子園に行けることに感謝し、『一緒に頑張っている』と選手に感じてもらえるような応援をしたい」と力を込める。 チアリーディング同好会部長の遠藤梨乃さん(17)も「選手は日々つらい練習に耐えているので、甲子園でその成果を発揮する手助けになれば」と話す。 大垣日大は大会第4日の21日、第3試合(午後2時開始)で只見(福島)と対戦する。