佐々木朗希(23)で70億円損失、米球界に“密約説”再燃 「5年計画」との奇妙な一致と「サイドレター」への疑念
佐々木が早期渡米を望んだワケ
米大手マネジメント会社の代理人は、山本由伸投手(ドジャース)が昨オフにオリックスから移籍した際、手にした投手史上最高額の12年総額3億2500万ドル(約465億円=当時のレート)に匹敵する契約を結べる可能性があったとみる。山本の移籍に伴うドジャースからオリックスへの譲渡金は約72億円。佐々木でロッテが米球団から受け取るとみられる約188万ドル(約2億9000万円)とは雲泥の差だ。 佐々木自身も今オフはマイナー契約に限られ、米スポーツ専門局ESPNによると、契約金は最大でも750万ドル(約11億4000万円)にしかならないという。エンゼルス時代の大谷翔平(ドジャース)と同様に1年目の開幕前にメジャー昇格しても、年俸は最低保障額(今季は74万ドル/約1億1000万円)となる見通しだ。 「大谷は昨オフにFAになり、7億ドル(約1014億円/当時のレート)を手にしたわけですから、その成功に倣って佐々木サイドは年俸調停を得る3年目のオフの大幅昇給、そしてFAとなる6年目のオフの大型契約を目指せばいいという考えかもしれません。25歳を待っての大型契約より、早くメジャーに行った方がスポンサー収入を含め、さまざまな意味で付加価値が高まるというのは1年でも早い渡米を望んだ理由だとみています」(同代理人)
球団は“約束”否定も
ロッテは佐々木の育成に関し、プロ入り時から「5年計画」を掲げてきた。偶然なのか、ちょうど5年目を終え、ポスティング容認に至った。スポーツメディアによると、松本球団本部長は「5年というのは全く決めていなかった」と語り、入団時に佐々木サイドと早期渡米の約束があったのかどうかについては「実際、本当にないです」と否定した。 その上で「本人の強い思いを5年間聞いていた。想いの強さなどを最終的に判断して容認しました」と“夢の後押し”を主な理由に挙げた。だが、これでは今後もロッテでは、選手が強く希望さえすれば、戦力的にも金銭的にも大きな損失が出ることを承知の上でポスティング移籍を認めるということになる。 「そういう方針の球団はNPBには存在しないでしょう。だからこそ入団時の、いわゆる“サイドレター”で球団と佐々木サイドの間で何らかの取り決めがあったとしか思えないのです。ポスティングを気前よく認める球団としてアマチュア選手にアピールしたいとでも言うのでしょうか? 松本さんの言葉は誰もが納得できるものではありません」