豪NAB、24年度は減益 住宅ローン競争激化と預金コスト上昇で
[7日 ロイター] - 豪銀大手ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が7日発表した2024年度(23年10月―24年9月)決算は、キャッシュ利益が71億豪ドル(46億6000万豪ドル)と、前年度の77億3000万豪ドルから減少した。LSEGがまとめた予想平均の70億7000万豪ドルとはほぼ一致した。 住宅ローンの貸し出し競争が激化したのに加え、預金の利払いコスト増に拍車がかかった。 純金利収入は0.3%減の167億5000万豪ドル。収益性を示す純金利マージン(NIM)は3ベーシスポイント低下して1.71%となった。 NABは、25、26年度に与信の伸びが鈍化するとの見通しを示した。ローン需要が冷え込み、少数の借り手を巡って銀行間の競争が高まりそうだ。 利益の約45%を占める法人向けバンキング部門では、預金が145億豪ドル、融資が117億豪ドル、それぞれ増加した。 個人向けバンキング部門の利益は19.6%減って11億7000万豪ドルとなった。 オーストラリアの政策金利は12年ぶり高水準の4.35%に据え置かれており、預金者がより金利の高い貯蓄口座に資金を移して銀行のコストが増加している。一方で借り手はローン返済に苦慮している。