慶大アメフット66年ぶりの優勝と甲子園ボウル出場機会を逃す!
アメリカンフットボールの関東学生リーグ、1部「TOP8」の最終戦が27日、横浜スタジアムで行われ、66年ぶりの優勝、甲子園ボウル出場を狙った慶応大は、法大に28-34で敗れて、惜しくも優勝を逃した。この試合に勝てば全勝優勝だったが、敗れた時点で、直接対決と得失点の規約に沿って慶大の優勝は消えた。慶応大は後半に追い上げたが、大事な場面で痛恨の反則を冒すなどミスを続け力尽きた。優勝は第3試合で日大を27-0で下した早大。早大は甲子園ボウル出場権をかけて来月4日に東北大と対戦する。 慶応大のディフェンスが機能しない。法大の多彩なオプション攻撃を止めることができず、好きなように揺さぶられた。ファーストダウンを重ねられドライブをストップできない。どこかがおかしい。 エースRBでキャプテンの李卓が、1Q11分11秒に素晴らしいボディバランスを生かした個人技で54ヤードを抜き去って、あっさりと同点タッチダウン、トライフォーポイントキックで6-7と逆転したが、流れは変わらなかった。 慶応大の久保田雅一郎・監督が言う。 「緊張していたのがわかった。66年ぶりの優勝ということで舞い上がっていたのかもしれない。法大のパターンは同じだったが、ディフェンスがアジャストできなかった」 後半になって、ようやくディフェンスが対応。積極的なブリッツを入れてプレッシャーをかけて第3Qにはインターセプトで攻撃権を奪い返して、そのまま第4Qにすぐさま6点差に迫った。その後の法大のオフェンスもストップしかけたが、最後に手痛いミスを。 フィールドゴールを狙った法大がキックをミスして外したのだが、パーソナルファウルを冒していてファーストダウンを渡すと、続いてパスにインターフェアの反則。結局、踏ん張りきれずにタッチダウンを許す。 すぐさま、芸術的なパスキャッチを続けてギャンブルまで仕掛けてタッチダウンを取り返すが、残り3分58秒。ここで、一か八かのオンサイドキックにチャレンジすることもせず、結局、法大にオフェンスの時間をコントロールされて敗北のカウントダウンを聞かされることになった。 試合前ミーティングで久保田監督は、「相手を法大と思うな。いつも通りにやれ!」と語ったが、対法大に1995年以来勝てておらず13連敗中というコンプレックスと、66年ぶりのプレッシャーに自滅して課題のディフェンスが踏ん張りきれなかった。早大も日大も撃破してここまできたが、その勢いが確固たる自信には変わっていなかった。これが言葉では言い表せない“66年の呪い”なのだろう。 「フィジカルで劣っているとは思わない。問題は、それを支えるメンタルタフネスがなかったこと。後半はディフェンスがアジャストしたが、戦術的に何かを変えたというわけではなかったんだ。すべてはメンタル。ここぞいうところでイエローフラッグ(反則)をもらったが、あれもそうだろう。守りに入った」 久保田監督は敗因をそう分析した。。