プリキュア生誕20周年!ポップアップストア「precure genic room」がオープン。シリーズ生みの親・鷲尾天さんが語る、ファンに伝えたい思い。《前編》
幅広い世代に愛される大人気アニメシリーズ「プリキュア」。
生誕20周年!を記念したポップアップストア「precure genic room」が、3月1日から6日までの期間限定で下北沢にADRIFTにオープンしています。
このポップアップストアでは、ファッションやアートにフォーカスをあてて「プリキュア」を自由に表現したアイテムや、作品のアイコンがギュッと詰まった空間を楽しむことができます。
オープンに先駆けて行われた内覧会に、記者が参加。
今回は、「ふたりはプリキュア」(2004年)から「Yes!プリキュア5 Go Go!」(2008年)までプロデューサーを務めた「プリキュア」シリーズの生みの親、東映アニメーションのエグゼクティブプロデューサー 鷲尾天さんのインタビューをお届け。
ポップアップストアオープンを迎えた今の思いなど、詳しくお話を聞きました。
あの時の夢物語が実現へ...
長い歴史のある「プリキュア」と、ファッションやアートといったカルチャーの融合は、意外性を感じたファンも多いはず。このコラボについて、鷲尾さんは今どのような思いを抱いているのでしょうか。
「感慨深いですよね。20年前には想像もつかない話だったので。当時、本当に子供向けの番組として立ち上げたときに、子供以外がターゲットになるって全く想像もしてなかったんですよ。だから、子供がいかに楽しんでくれるかとか喜んでくれるかみたいなことだけ、監督やスタッフと一緒に考えて作って......」
放送当初には想像もしていない規模のプロジェクトに、感無量な気持ちを抱いていた鷲尾さん。プロジェクト始動のきっかけとなったのは、ファンの視点に立ったときに気づいたある考えだったそうです。
「15周年くらいのときから、『もしかしたら、当時観てくれていたお子さんだった方たちが、ぼちぼち大人になってくるかもしれない。自分の裁量でお金を使って、自分の好みの物を買えるようになるかもしれない。その時に選択肢の一つとしてプリキュアがあったらいいよね』って話をし始めてはいたんです。ただその方たちが何に興味があって何を手に取ってくれるのかよく分からなかったんです。だから、そういう人たちが普段手に持っててもいいようなもの、手に取って可愛いと思ってくれるものがもしラインナップにあったらいいよね、なんて話を若干夢物語で話していました。そして去年20周年を迎えた際に、社内と関係各社の皆さんと一緒にいろいろな施策をやったときにこの話も具体的になり......」