福島・飯坂温泉「切湯」14日で営業終了 施設・設備が老朽化
福島県福島市の飯坂温泉に九つある公衆浴場(市営5、飯坂町財産区営4)のうち、市営の「切湯(きりゆ)」は14日で営業を終了する。常連客からは「残念だ」などの惜しむ声が上がる一方、切湯は地下にあり、上部の旅館が既に廃業していることなどから、建物保全に課題があるとして、廃止が決まった。 切湯は1624(寛永元)年に発見されたとされる。かつては上湯や桐湯とも呼ばれた。山伏が切り傷を負った際に湯治した場所とも伝わる。現在の建物は1965年に設置されたもので、レトロな雰囲気が観光客の人気を集めていた。 飯坂温泉では温泉供給施設・設備が老朽化し、更新に多額の費用が必要となっており、公衆浴場の入浴料は来年2月から大人1回券200円(波来湯(はこゆ)は300円)が400円(同500円)となる。常連客の負担軽減のため、回数券も販売する。 また来年2月から、利用者が多い波来湯、鯖湖湯(さばこゆ)、導専(どうせん)の湯(いずれも市営)は終了時刻が現行の午後10時から同9時となる。残る五つの公衆浴場は2グループに分け、曜日による朝昼と昼夜の交互営業とする。
福島民友新聞社