掘削機を遠隔操作…佐藤工業が開発、ゴーグル型端末活用システムの機能
佐藤工業はポケット・クエリーズ(東京都新宿区)、古河ロックドリル(同千代田区)と共同で、山岳トンネル施工の省人化や自動化を目的に、ヘッド・マウント・ディスプレー(HMD)を活用した「ドリルジャンボ無線遠隔操作システム」を開発した。国土交通省四国地方整備局が発注した「令和4―6年度 桑野道路下大野トンネル工事」における実証試験で有効性を確認した。 最新のHMDによってドリルジャンボの無線遠隔操作を実現するシステム。多数のカメラとディスプレーを使う方式が一般的な従来の無線操作システムは、操作に熟達が求められる。一方、開発した新システムのHMDは切羽(掘削面)など三つの画像を合成して表示するため、実際の操作室にいる感覚でジャンボを操作できる。 実際のジャンボオペレーターの下で実証実験を行い、ジャンボ操作の無線遠隔化、HMDによる視覚支援で良好な結果を得られた。今後は製品化も視野に、同システムの実証を重ねる予定。HMDを使った操作支援を他の工種や機械に展開することも検討する。